2010 Fiscal Year Annual Research Report
超異方性ナノシリンダー構造形成・転写過程のX線散乱―分光同時評価とダイナミクス
Project/Area Number |
18101005
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
彌田 智一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90168534)
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Keywords | X線散乱 / シリンダー構造 / ブロックコポリマー / 転写複合化 / ミクロ相分離 |
Research Abstract |
本研究は、材料作製に効率よくフィードバックできる実験室仕様の薄膜小角X線散乱-分光同時測定システムを開発し、世界最高品位の垂直配向ナノシリンダーアレイ(NCA)構造の(1)形成プロセス、(2)外場配向制御プロセス、(3)ナノ構造転写・複合化プロセスを分子レベルからナノ構造レベルに至る配向・構造ダイナミクスを解明する。本研究によって、高分子ミクロ相分離構造形成を"なすがまま"から"思い通り"の自己組織化プロセスに進化させ、膨大な探索実験に代わるナノ構造製膜プロセスの効率よい最適化と指導原理を導くことを目標とする。 1.既設の分光用窓付温度可変ステージを開発付設した2次元検出斜入射薄膜小角X線散乱測定装置((株)リガク製NanoViewer)に、現有の光ファイバー型マルチチャンネル吸収スペクトル装置および本研究課題で18年度に導入した光ファイバー仕様のラマン分光光度計を組み合わせた構造・分光同時測定システムを確立した。 2.上記システムを用いて、NCA構造への金属イオン・極性分子のドーピングプロセスのその場観察を検討し、液相あるいは気相からのドメイン選択的ドーピングプロセスを追跡できることを明らかにした。 3.有機半導体積層薄膜触媒のpn接合界面は光触媒活性を発現する最重要反応場である。分光同時測光が可能な本ステージを使って、光電荷分離状態の接合界面の物性変化を探索した。これによって、pn接合界面の形成プロセスの最適化および理想接合界面を造り込む積層プロセス化を検討した。
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Research Products
(9 results)