2006 Fiscal Year Annual Research Report
トランスポゾンを用いたGal4エンハンサートラップ法による脊椎動物初期発生研究
Project/Area Number |
18101008
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
川上 浩一 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教授 (70195048)
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Keywords | 分子生物学 / 発生遺伝学 / ゼブラフィッシュ / トランスポゾン / 挿入変異 / 転移酵素 / 遺伝子トラップ / トランスジェニック動物 |
Research Abstract |
1.Tol2トランスポゾンベクターに、スプライスアクセプター部位、Gal4遺伝子、SV40ポリAシグナルを組み込んだGal4遺伝子トラップコンストラクト、及びhsp70プロモーター、Gal4遺伝子、SV40ポリAシグナルを組み込んだGal4エンハンサートラップコンストラクトを構築した。 2.これら遺伝子トラップ・エンハンサートラップコンストラクトをゼブラフィッシュゲノムにランダムに挿入させ、Gal4を組織・細胞・器官特異的に発現するゼブラフィッシュ系統の分離、同定、系統化を行った。 3.Gal4の認識配列UASの下流にGFP遺伝子、mRFP遺伝子、破傷風毒素遺伝子を組み込んだトランスジェニックゼブラフィッシュ系統を樹立した。これらエフェクターフィッシュをGal4特異的発現ゼブラフィッシュとかけあわせ、Gal4発現細胞において、UASからの転写が実際に活性化されることを明らかにした。 4.121のGal4トランスジェニックフィッシュ系統をUASの下流に破傷風毒素遺伝子をもつエフェクターフィッシュとかけあわせ、刺激に対する応答(touch response)に異常を示すGal4系統を分離した。このスクリーニングにより、脊椎内の感覚神経あるいは介在神経で特異的にGal4を発現する系統を得た。この研究から、これらの神経回路がゼブラフィッシュのtouch response行動に重要であることを明らかにした。
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