2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18104001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
深谷 賢治 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 啓 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00201666)
河野 明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00093237)
太田 慎一 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00372558)
上 正明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80134443)
加藤 毅 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20273427)
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Keywords | シンプレクティック幾何学 / ラグランジュ部分多様体 / ミラー対称性 / フレアーホモロジー / ハミルトン力学系 / トーリック多様体 / 擬正則曲線 / 量子コホモロジー |
Research Abstract |
ラグランジュ部分多様体のフレアーホモロジーに付いてのOh,太田、小野氏との著書を完成させ、出版した。 トーリック多様体の場合の計算と応用についての続き論文をOh,太田、小野氏と執筆している。内容に付いても進展がある。 ラグランジュ部分多様体のフレアーホモロジーに関する巡回対称性を確立しまた非アルキメデス的位相についての収束も証明した。 その応用として、3次元キャラビ・ヤウ多様体とそのラグランジュ部分多様体Lに対して、Lに境界を持つ擬正則円盤の数の母関数である不変量を定式化し、その概正則構造の変化に関する壁超え公式を証明した。 ラグランジュ部分多様体の手術とフレアーホモロジーについての、Oh,太田、小野氏との共同研究を進展させた。特に、手術から定まる完全系列をキャラビ・ヤウ多様体とその中のマスロフ指数0のラグランジュ部分多様体の場合に証明した。 等体積の2次元球面2つの直積からなる4次元シンプレクティック多様体にたいして、非可算無限個の互いに(ハミルトン同相の意味でことなる)ラグランジュトーラスで、どれもがDisplacable(ハミルトン同相で自分自身と交わらないように動かせる)ではないものを発見した。このことを用いると、この4次元シンプレクティック多様体のハミルトン同相の群から実数のなす群への非可算無限個の互いに「1次独立」な疑準同形が構成できる。 反シンプレクティック対合の不動点であるラグランジュ部分多様体のフレアーホモロジーをOh,太田、小野氏と研究した。特に奇数次元実射影空間のラグランジュ部分多様体としてのフレアーホモロジーを決定した。この結果を、シンプレクティック多様体Mの2つのコピーの直積の中の対角集合の場合を考え、フレアーホモロジーが環として、Mの量子コホモロジー環になることを証明した。これを用いて、深谷が1993年ごろ考ええた、量子マッセイ積を数学的に厳密に定義した。
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Research Products
(5 results)