2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18106003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂 真澄 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (20158918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹川 和彦 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50250676)
巨 陽 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60312609)
村岡 幹夫 秋田大学, 工学資源学部, 准教授 (50190872)
燈明 泰成 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50374955)
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Keywords | 金属ナノマテリアル / 原子拡散 / 原子集約 / 原子再配列 / 高い秩序度 / 機械的特性 / 金属ナノコイル / ナノ接合 |
Research Abstract |
平成19年度は申請時に計画した研究を遂行し、以下の研究実績を得た。 1.ナノワイヤの機械的特性評価 ナノワイヤの機械的特性を評価するナノマテリアル試験機を開発した。近接させた2本の荷重プローブによりPtワイヤの局所的な領域に高い応力を生じさせて収録した荷重一変位曲線を、数値解析により再現することで、同ワイヤの弾塑性特性を評価することに成功した。 2.ナノチューブ創製の実現 アノード端に微小孔を有する保護膜被覆型Al配線において、肉厚数10nmのAlナノチューブの形成を確認した。また、Alナノワイヤが連続的に成長することを世界で初めてその場観察することに成功した。さらに、アノード端の温度を変化させて微小孔よりAl原子を制御して排出することで、ナノワイヤ、マイクロボールを選択的に作製することを可能にした。 3.ナノコイルのばね特性評価 残留ひずみの導入によりCuナノワイヤをらせん状に曲げて、ナノコイルを作製する手法を提案し、世界最小となる金属被覆ナノコイル(素線径:70nm、コイル径:300nm)を実現した。原子間力顕微鏡プローブを用いてCuナノワイヤに座屈曲げ変形を誘起して計測した弾性率と、ナノコイルの幾何学的形状より、同ナノコイルのばね特性を評価した。 4.マイクロコイルの磁気特性評価 金属ナノコンタクト部での溶融現象を支配する因子を見出し、高確度化したナノワイヤの接合、切断手法を用いて、電極チップ上に自立した金属マイクロコイル(素線径:800nm、コイル径:10μm、巻数:1)を作製した。磁場中で同コイルに通電したところ、コイルは垂直に揺動し、磁場発生源およびアクチュエータとしての機能を確認した。 その他、Cuナノワイヤの破断強度がCuの理想強度(弾性率/10)に近いことを実証した。また、ナノ構造GaAsマイクロ波プローブを計画に先駆け実現している。
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Research Products
(30 results)