2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18107006
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
高田 慎治 National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities, 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (60206753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越田 澄人 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 基礎生物学研究所・分子発生学研究部門, 助教 (40342638)
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Keywords | 発生 / 遺伝子 / 脊椎動物 / 転写制御 / 変異体 / ノックアウト / 体節 / 形態形成 |
Research Abstract |
脊椎動物の体に見られる反復的な構造を生み出す分子メカニズムを解明することを目的に、体節形成に異常を呈するゼブラフィッシュ突然変異体の解析を進めた。前年度の研究から、いくつかの系統については原因遺伝子が判明し、1系統はPaf1複合体を構成する転写因子Rtf1をコードすること、別の系統ではNa-K ATPaseをコードすること、さらにもう1系統はすでにわれわれが体節境界の形成に関わることを示しているIntegrinα5をコードすることが明らかにした。今年度は、上記3系統に加え、体節境界が全く形成されない別の1系統について原因遺伝子の決定を行い、この変異体の表現型がNotch 1aとSpt6の二重変異によって生じていることがわかった。なお、未だ原因遺伝子が明らかになっていない1系統については引き続き原因遺伝子の同定を試みている。一方、体節の分節化を制御する因子として我々がすでに同定したRipply1については、転写因子Tbxと結合してそれを転写促進因子から抑制因子へと変換する働きあることを培養細胞とゼブラフィッシュ胚を用いた実験により明らかにした。さらに、前年度より試みていたRipply1ならびにRipply3遺伝子のノックアウトマウスの作成に成功した。Ripply3については、咽頭内胚葉の分節化ならびにそこから派生する組織の発生に必要であることを示唆する結果を得ている。一方、Ripply1遺伝子のノックアウトマウスでは、顕著な形態的な異常が認められていない。今後は引き続きノックアウトマウスの詳細な解析を行うと同時に、Ripply2のノックアウトとの交配による二重変異体を作成して、その表現型の解析を行うこととする。
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Research Products
(7 results)