2006 Fiscal Year Annual Research Report
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18109006
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
谷口 克 独立行政法人理化学研究所, 免疫制御研究グループ, グループディレクター (80110310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
度会 浩志 独立行政法人理化学研究所, 免疫制御研究グループ, 上級研究員 (70415339)
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Keywords | NKT細胞 / クローンマウス / 細胞発生分化 / ES細胞 |
Research Abstract |
NKT細胞分化のプロセスの研究:T細胞は胸腺に移動した前駆細胞がCD4,CD8ダブルネガティブ(DN ; DN1からDN4に分画される)からCD4,CD8ダブルポジティブ(DP)を経て、CD4あるいはCD8シングルポジティブ(SP)細胞へと分化することが知られている。この知見に基づいて核移植により得たNKT細胞クローンマウスにおけるNKT細胞の分化特性を解析した。in vivo胸腺内におけるNKT細胞分化過程をCD25/CD44マーカーを指標に解析したところ、CD25陰性CD44陽性のDNステージの中でも最も未熟なDN1にもNKT細胞前駆細胞が存在し得ることを確認した。すなわち、NKT細胞クローンマウス由来DN1細胞をソーティングにより高純度分離したのち、(1)Notchリガンド(Delta-like 1)発現OP9ストローマ細胞上で培養することにより、分化成熟したNKT細胞を誘導できること、(2)RAG-1/2が既に発現しており、TCR受容体が既に再構成されている可能性があること、などの知見を見出した。これらの結果はNKT細胞が胸腺内におけるT細胞分化過程初期(DN1)において既に前駆細胞として分岐している可能性を示唆するものである。現在、NKT細胞前駆細胞が含まれていると考えられるDN1分画をさらに分離・培養することでNKT細胞分化の基点を明らかにすることを目標に解析中である。
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