2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18109006
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
谷口 克 The Institute of Physical and Chemical Research, 免疫制御研究グループ, クループデイレクター (80110310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡会 浩志 独立行政法人理化学研究所, 免疫制御研究グループ, 上級研究員 (70415339)
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Keywords | NKT細胞 / クローンマウス / 細胞発生分化 / ES細胞 / iPS細胞 |
Research Abstract |
NKT細胞分化のプロセスの研究:T細胞は胸腺に移動した前駆細胞がCD4/CD8ダブルネガティブ(DN;DN1からDN4に分画される)からCD4,CD8ダブルポジティブ(DP)を経て、CD4あるいはCD8シングルポジティブ(SP)細胞へと分化することが知られている。この知見を参考に正常マウスの胸腺内NKT細胞の分化特性を解析した。NKT細胞を規定するValpha14遺伝子発現は、1)T細胞レセプター遺伝子再構成前のDN2のステージで既に発現が見られること、2)発現型Valpha14遺伝子再構成はDN4のステージで見られること、3)DN4ステージでは、Valpha14遺伝子はJalpha18を含む限られたJ遺伝子とin-frameで再構成していること、4)DN4細胞をNotchリガンド発現OP9ストローマ細胞上で共培養することにより、成熟NKT細胞を誘導できること、などの知見を見出した。これらの結果は、これまで知られていたNKT細胞分化プロセスとは全く異なるもので、NKT細胞が胸腺内のおけるT細胞分化過程初期において既に前駆細胞として運命づけられている可能性を示唆するものである。 NKT細胞分化の場の研究:成熟NKT細胞の核を未受精卵に移植する事によって成熟NKT細胞を初期化する事に成功した。このNKT細胞クローンマウスから複数のES細胞(NKT-nt ES細胞)を樹立した。このNKT-nt ES細胞をNotchリガンド発現OP9ストローマ細胞上で共培養することにより分化成熟したNKT細胞を誘導できることを見出した。共培養途中の細胞の表現型を基に細胞を分画し、さらに共培養を行うことで、NKT細胞前駆細胞の同定に成功した。 NKT細胞分化の場を同定する光るNKT細胞:Calpha下流にIRES-EGFPを挿入したNKT-ES細胞の樹立に成功した。すでに5株のES細胞は培養系でNKT細胞を分化し、蛍光を発色する事が確認された。これによりNKT細胞が光るマウス(Valpha14-EGFPノックインマウス)を創出することができると考えられ、これをトレースすることによりこれまで解析が困難であったNKT細胞の分化経路を可視化することを計画している。既に再構成しているValpha14Jalpha18遺伝子座を有する
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Research Products
(28 results)