2009 Fiscal Year Annual Research Report
多発性硬化症の臨床に有用なバイオマーカーの探索と確立に関する研究
Project/Area Number |
18109009
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
山村 隆 National Center of Neurology and Psychiatry, 神経研究所・疾病研究第6部, 部長 (90231670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒浪 利昌 国立精神・神経センター, 神経研究所・免疫研究部, 室長 (60435724)
三宅 幸子 国立精神・神経センター, 神経研究所・免疫研究部, 室長 (50266045)
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Keywords | 多発性硬化症 / バイオマーカー / NK細胞 / CD11c / サイトカント / Th17細胞 / ケモカイン受容体 / 免疫制御機構 |
Research Abstract |
(1)NK細胞CD11c発現上昇機構の解析 インターフェロンベータ(IFN-β)はMSの再発予防薬であるが、IFN-β不応例では生体内でのIFN-β発現が投与前より高く、病態形成や悪化因子として働いている可能性が示唆されている。我々は、NK細胞CD11c発現量に対するIFN-βの影響を解析した。健常者の末梢血単核球を分離し、IFN-b存在下で3日間培養し、NK細胞におけるCD11c平均蛍光強度を測定した。低濃度(0.3-3ng/ml)ではCD11c発現増加に、高濃度(100ng/ml)では発現抑制に働くことを見出し、MSのCD11c発現増加にIFN-βが関与している可能性を示唆した。 (2)MS再発に関与するT細胞サブセットの同定 我々は、T細胞亜分画の同定に、ケモカイン受容体発現パターン解析が有用であることを報告している。この手法を用いて、MS再発期と対照疾患の末梢血と髄液T細胞を蛍光標識された抗CCR2、CCR4などの抗体で6重染色し、メモリーCD4陽性T細胞に占める、各種サブセットの頻度を測定した。その結果、再発期のMS髄液においてCCR2陽性CCR5陽性T細胞が有意に増加することを見出した。血液脳関門破綻に関与すると考えられるメタロプロテイナーゼ9(MMP-9)遺伝子産物の発現量を測定したところ、この細胞は他のメモリーT細胞分画と比較して、MMP-9発現が有意に高く、Zymographyでも確認された。MS増悪時に髄液で増加するCCR2陽性CCR5陽性T細胞は血液脳関門破壊能を有し、MS病態において重要な役割を果たしていると考えられる。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
岡本智子
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Journal Title
脱髄性疾患.急性散在性脳脊髄炎.『神経疾患・診療ガイドライン-最新の診療指針-』(編集 鈴木則宏)(総合医学社)
Pages: 195-197
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