2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成メカニズムとしてのニッチの分子的解明と治療への応用基盤の先端ナノサイエンス
Project/Area Number |
18109011
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
野田 政樹 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (50231725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江面 陽一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (50333456)
早田 匡芳 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (40420252)
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Keywords | 骨関節疾患 / 骨欠損 / 骨形成 / ナノサイエンス / 骨粗鬆症 / 関節再建 |
Research Abstract |
申請研究の目的は社会の急速な高齢化に伴って以後急増する骨関節疾患への新たな観点から広範囲の骨欠損等に対する骨ならびに関節の再生医療に対する(1)骨形成メカニズムとしてのニッチの解明と(2)これを応用するナノサイエンスと分子シグナル科学の先端的基盤研究を確立することである。我が国の骨粗鬆症患者は一千万人を超えるとされ、さらに変形性関節症の「関節再建」やがん転移や外傷性の広範囲骨欠損を含めた再構築の上で「骨の形成による治療」を確立することが急務となっている。この骨の構築の観点からは骨髄内の幹細胞の同定とその制御への応用が鍵となるが、その骨と幹細胞が接続する場としての微小環境(Niche)が重要であるにも関わらず、現在その手がかりが十分には得られていない。本研究はこれを解明することに重点をおいて、骨折の修復ならびに広範囲の骨欠損の際に骨の細胞の復旧の元となる微小環境(Niche)を含めた骨組織における細胞のマトリックス制御の観点からの検討を行った。このためにマトリックスの制御分子であるMMP-2のノックアウトマウスを用いて解析を行い、このMMP-2が骨細胞の骨細管の形成に必要であることを見出した。更に骨芽細胞の分化の根幹となる転写因子群の中で、Runx2が機能し、特にマトリックスに関わるメカニカルストレスの骨量制御に関わることを明らかにした。また、マトリックス蛋白のオステオポンチンが、リンの代謝動態制御に際して破骨細胞制御に関わることを見出した。オステオポンチンは骨の微少環境におけるNicheの規定分子であることからこの分子の微少環境における分子の作用の発見は本研究目的の骨芽細胞のNicheにおける制御の一端を明らかにすることができたと位置づけられる。
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[Journal Article] Cnot7 Null Mice Exhibit High Bone Mass Phenotype via Modulation of BMP Actions2007
Author(s)
Washio, Oikawa K, Nakamura T, Usui M, Yoneda M, Ezura Y, Ishikawa I, Nakashima K, Noda T, Yamamoto T, Noda M
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Journal Title
Journal of Bone and Mineral Research (in press)
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[Journal Article] A crucial role for MMP-2 in osteocytic canalicular formation and bone metabolism.2006
Author(s)
Inoue K, Mikuni, Takayanagi Y, Oikawa K, Itoh T, Inada M, Noguchi T, Parks JS, Onodera T, Krane SM, Noda M
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Journal Title
Journal of Biological Chemistry 281(44)
Pages: 33814-33824
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