Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小出 洋 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (90333517)
田中 和明 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (70253565)
瀧 寛和 和歌山大学, システム工学部, 教授 (10304180)
木下 良正 産業医科大学, 医療情報部, 助教授 (00258617)
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Research Abstract |
当該研究を開始するに当たり,稠密な組織の変形描画を支援するVolumizerの詳細学習,外力による稠密組織の変形モデル,変形時に対象から返される力覚フィードバックの実現に関する基本的な実験とプログラムの作成を行い,具体的な事例として顕微操作支援システムを作成した. 1.稠密な組織の変形レンダリング 三角形パッチに基づくサーフェイスグラフィックを一般化したテトラヘドロン(四面体)を基底構造として・立方体構造で記述されたDICOMCTデータを変換することによって稠密組織の描画が行われる.その際,テトラヘドロンの頂点をジオメトリ,内部テキスチャをアピアランスとして分離して変形を取り扱うメカニズムを修得した. 2.稠密組織の変形 先ず,立方体に細分された弾性モデルの外力による変形についてプログラムを実装した.この立方体をテトラヘドロンに再分割し,その頂点座標を外力に応じて移動させることにより,稠密物体の変形の近似モデルが作成可能となる.但し,稠密物体の変形には,ジオメトリだけではなくアピアランスも関与するため,その取り扱いを検討しなければならず,今後その実装を行う. 3.力覚フィードバック 弾性体を力覚フィードバック装置PHANToMで操作した際に,操作者に返される力とトルクを,PHANToMとVolumizerを高速通信ネットワークを介して,毎秒数百から1000回返すプログラムを作成し,4のシステムに適用した. 4.顕微卵子受精シミュレーション 人体ほど複雑ではないが,卵子の受精操作を視覚と力覚で支援するシミュレーションシステムを作成した.精子を封入したガラス管を卵子に挿入する際の変形と力覚の同期を確認すると共に,力覚の果たす役割について,今後脳動脈流のクリッピング治療などを行っていく予定である.
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