2008 Fiscal Year Annual Research Report
生理活性群に対する化学構造モチーフ知識ベースの作成
Project/Area Number |
18200010
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
岡田 孝 Kwansei Gakuin University, 理工学部, 教授 (00103135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 由雅 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00144212)
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Keywords | 生理活性 / 知識発見 / データマイニング / カスケードモデル / 医薬品 / BASiC |
Research Abstract |
研究最終年度にあたる本年度の研究内容で特記すべき事項は,研究目的である生理活性群に対するモチーフ構造知識ベースBASiCを作成したことである.Wikiベースの枠組みの上に知識ベースBASiC(Know ledge Base of Basic Active Structures in Chemicals)を開発した.現状では未だどこからもリンクを張っていないが,すでにアクセス可能であり近日中に公開する(http://www.dm-lab.ws/BASiC/). BASiCでは,GPCR関連の医薬活性ではドーパミン活性7種,セロトニン活性7種,アドレナリン活性5種,アデノシン活性5種,ヒスタミン活性3種,ベンゾジアゼピン活性4種,エンドセリン活性2種に対して,最終的に得られた活性基本構造BASの一覧表を作成することに成功した.さらにラットに対する一般化学物質による溶血性貧血に関する8活性の結果も記載されている. この知識ベースでは単に活性に特徴的な構造を見出しただけではなく,一覧表所載のBAS群でデータベース中のほとんどの活性化合物を説明できるところに特徴がある.さらに一覧表から,各BASに対応する化合物群の構造を容易にアクセスできるため,医薬化学者は活性の有無についての要因の考察を容易に進めることができる.今後,この知識ベースは新薬の開発や副作用の予測でおおいに利用されるであろう.なお,これからも医薬における対象活性を拡充し,さらに反復投与毒性や変異原性,医薬副作用についても内容を拡充していく予定である.また,知識ベース作成に使用したソフトウェア群も公開するつもりであり,医薬関係を中心として広く利用されることが期待される.
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