2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋の可塑機構における免疫系および組織幹細胞の役割解明とスポーツ科学への応用
Project/Area Number |
18200042
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Research Institution | Hirosaki Gakuin University |
Principal Investigator |
吉岡 利忠 弘前学院大学, 社会福祉学部, 学長 (50056933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 展子 弘前学院大学, 看護学部, 講師 (30075428)
後藤 勝正 (山下 勝正) 豊橋創造大学, リハビリテーション学部, 教授 (70239961)
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Keywords | 骨格筋 / 可塑性 / 免疫 / 筋衛星細胞 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
骨老化ならびに発育傷害やスポーツ活動中の不慮の事故等による骨格筋線維の萎縮や機能低下は、Quality of Lifeの著しい低下を招く。さらに疾病など健康の維持に問題が生じ、医療費の増大につながる。したがって、予防介護の観点からも、骨格筋線維の萎縮や機能低下を抑制することは重要なテーマである。同様に、健康・スポーツ領域においても、骨格筋量や機能の維持はきわめて重要である。本研究では、免疫系と筋衛星細胞の役割に着目し、骨格筋の萎縮や機能低下、ならびにそれらの回復・再生におけるマクロファージ、サイトカインおよび筋衛星細胞の役割解明を目指す。さらに、筋の回復・再生を助長させるための衛生細胞の増殖・分化促進策を細胞内シグナルの視点から検討する。本研究は4年計画で実施され、本年度はその1年目に当たる。後肢懸垂およびその後のケージ内飼育に伴う骨格筋の変化におけるマクロファージの役割についてマクロファージコロニー刺激因子欠損マウスであるop/opマウスを用いて検討した。その結果、萎縮からの回復にマクロファージによる筋衛星細胞の活性化が必須であることが示唆された。また、マクロファージ由来の炎症性サイトカインであるIL-6の役割についてIL-6阻害薬用いて検討した。IL-6を阻害することで骨格筋の回復が抑制された。さらに、カルディオトキシンをマウスの前脛骨筋に筋注することで作成した骨格筋損傷モデルを用いて、損傷からの回復過程に及ぼす細胞外因子について検討し、筋活動が筋の再生を促すことを見出した。以上の検討から、骨格筋の萎縮や機能低下ならびにそれらの回復・再生においてマクロファージやサイトカインは重要な役割を演じていることが明らかとなった。また、筋収縮活動は筋組織からのサイトカイン分泌を促し、そしてサイトカインが筋衛星細胞を活性化することで筋再生を促すことがあわせて示唆された。
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Research Products
(3 results)