2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
Interaction between growth and its environment of school children by ethnic groups in Southeast Asia including development of child growth standards.
Project/Area Number |
18200046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
General human life sciences
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
OHSAWA Seiji Otsuma Women's University, 家政学部, 教授 (50114046)
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Project Period (FY) |
2006 – 2009
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Keywords | 東南アジア / 児童 / 発育 / ライフスタイル / 生育環境 |
Research Abstract |
(1)研究の目的 身体発育と発達に関する科学的な知識は教育や保健活動の基底を支えていることはわが国の教育基本法や学校教育法の条文からも明確に把捉することができ、先進国ではこうした科学に裏打ちされた知識が整備されている。しかし、多くの開発途上国では教育の基盤ともいえるこうした知識抜きの教育・保健活動が行われている。この研究は東南アジア諸国に生活する諸民族の子どもの身体発育と発達に関する基礎データをまずは提出することにある。このために研究者等は1980年台の始めより非常に長期間(約25年間)にわたるデータ収集作業を行っており、現在もタイ、ミャンマーなどで継続中である。そこで、この研究計画では今までに蓄積された成果を整理、解析し、各民族児童に関する基礎的、標準的な知見とデータを提出することとした。研究者等はこの研究の成果によって、当該民族、地域における教育や保健活動のために不可欠の基礎知識を確実に1つ付け加えることが出来ると考えており、学校教育や保健指導、保健管理、そして先進国からの食料支援のツールとしても役立てることが期待される。 (2)研究の方法 対象とした身体発育に関する項目は : 身長、座高、体重、胸囲、胴囲、大腿囲、下腿囲、上腕囲、皮下脂肪厚(肩甲骨下角部、上腕背部、腹部、腸骨上部、下腿部)については後出の全民族で計測している。一部の民族ではこれ以外に、詳細な35 項目に関する形態学的なマルチン式計測を行っている。さらにこれらの基本的な計測データから様々な肥満指数や体型指数を推計している。 身体発達と環境に関する項目は : 母親の体格、妊娠時年齢、妊娠中の異常・喫煙・飲酒、出生時の体格・出生順位・児数、家族数、妊娠期間、母乳など、離乳開始時期、伝い歩き年齢、歩行・走開始年齢、言語、自立的食事、排便、発話年齢、運動状況、食事の好き嫌い、既往歴、入院経験、起床・就寝時刻、起床時覚醒状態、朝食、排便、学習、外遊び、体の清潔、居住環境、居住地域、同居家族数、収入、飲料水などに関する情報。 (3)調査対象民族 タイ、カレン、メオ、リス、ラフ、アカ、ラオ、タイルー、チンホー、ルア、パダウン、ビルマ、モン、シャン、ワなど東南アジア大陸部に広く住む主要な民族である。しかし、これらの民族データを各年齢別、性別に児童期から青年期に至る十数年間のすべてを網羅して不足無く収集するのは、タイ人やビルマ人などを例外として、殆ど不可能である。なぜならば、これらの人々の居住地は非常に広い範囲に点在しており、しかも交通に不便な山岳地域が多い。1カ所の村落において15歳の男子ばかりを一度にまとまって30人も調査協力者にすることは殆ど不可能である。まして、6歳から17歳までの各年齢にわたって性別にまとまった集団を計測することは殆ど不可能である。従って、周到な計画と不断の努力によって出来る限りのデータ収集を試みても、全年齢にわたって充分な個体数を得られない民族もあることを前もって記しておく。 (4)対象年令 原則的には6歳から17歳であるが、上記の理由で17歳に18歳のデータを合わせて用いた場合もある。一方ミャンマー連邦国の教育制度では5歳が就学年齢であり、16歳で大学に進学することを受けて実際の利用性を考慮して制度に準拠して5歳からデータを収集している。これに当てはまるのはビルマ人、モン人、シャン人である。計測対象数はこの報告の記入段階で3万名余りである。
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[Book]2009
Author(s)
Seiji OHSAWA, Masayuki KUWATA, Atsuko SHIMODA
Publisher
Asia Academic Press Inc. Recent Health Statistics Database in Southeast Asia 2008 : Southeast Asian Health and Life Statistics(SLS-DB)(CD-ROM)