2008 Fiscal Year Annual Research Report
磁化活性汚泥法〜磁気分離を活用した生物学的水処理法の新展開
Project/Area Number |
18201011
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
酒井 保藏 Utsunomiya University, 工学研究科, 准教授 (70186998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯村 兼一瀞 宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (10272220)
梅津 一孝 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (20203581)
井原 一高 神戸大学, 農学研究科, 助教 (50396256)
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Keywords | 磁化活性汚泥法 / 磁気分離 / 強磁性粉 / 余剰汚泥ゼロエミッション / ミルキングパーラー排水 / 脱水 / 都市下水 |
Research Abstract |
磁化活性汚泥法を用いたミルキングパーラー排水の浄化処理を検討し、有機物の酸化分解とアンモニア性窒素の硝化を同時におこなえることをベンチスケール、実排水を用いた実験で確かめた。また50人分の下水浄化が可能なパイロットプラントを用いた都市下水浄化の実証試験を実施し大部分の有機物の処理と50%以上の硝化処理をおこなえることを確かめた。この間、余剰汚泥の引抜きをする必要がなく、余剰汚泥の増殖は自己消化とバランスして微生物濃度管理は不要であった。従って、維持管理が大幅に簡易化されることを実証でき、発展途上国などでも生物処理を安定して運転できると推察される。磁化汚泥は強磁性を有するため必要に応じて磁気力を利用した脱水操作が可能であり、沈降濃縮などと比べて非常に短時間に高効率の脱水がおこなえた。磁化活性汚泥法は磁気分離の選択分離性や余剰汚泥を引き抜かない運転条件から難分解性排水処理への適応性や大幅な組成変動に対しても順応性を有することが示された。また磁化活性汚泥の微生物菌叢についても分子生物学的手法によって通常の活性汚泥との比較検討を開始した。磁化活性汚泥法の先端的、総合的な研究を推進するとともに、研究成果の社会還元の一つとして発展途上国での活用をめざしてバングラデシュ・ダッカ大との共同研究を進め、ダッカ大で開催された国際会議に招待された。また磁気分離・磁気力制御夏の学校を宇都宮大学で開催し若手研究者の育成や研究交流を活性化させた。また、オックスフォードラウンドテーブルに招待され磁化活性汚泥法の発表をおこなった。その他、講演会での研究発表や産学官連携推進会議に実験装置を展示するなど情報発信に努めた。
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Research Products
(22 results)