2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18201016
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
真島 豊 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (40293071)
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Keywords | ナノプローブ / 磁性 / 走査プローブ顕微鏡 / ローレンツカ / 磁気記録 |
Research Abstract |
最終年度である平成20年度は、磁場印加走査型ローレンツ力顕微鏡(SLFM)を用いて外部磁場を印加した際のハードディスク書き込みヘッドの磁気分布像を観察することを目指した。本研究で研究開発している磁場印加走査型ローレンツ力顕微鏡は簡易真空コンタクト原子間力顕微鏡の構成をベースとし、水平方向に二軸で磁場を印加できる装置であり、制御・測定系を新たに構築している。具体的には、導電性カンチレバーの共振周波数(〜350kHz)に相当する交流電流(数十μA)を流し、ローレンツ力によってカンチレバーを振動させる。共振周波数にてカンチレバーが振動した状態でカンチレバーを走査し、試料表面の凹凸とローレンツ力によるカンチレバーの変位を、4分割フォトダイオードによりA-B信号(直流)、C-D信号(交流)としてそれぞれ検出し、前者をフィードバック及びサンプル表面凹凸像に、後者をロックインアンプによって共振周波数成分を取り出すことでSLFM像として画像化する。SLFMでは、導電性カンチレバーとサンプルの間に電流を流す必要がある。今年度は、ダイヤモンドコートカンチレバーの押しつけ力とサンプルに加えるバイアス直流電圧の最適値を見いだした。その結果、カンチレバーに電流が安定して流れるようになり、ハードディスク書き込みヘッドの断面サンプルに外部から磁場を印加した際にヘッド先端に磁場が集中する状態状況を観察することに成功した。
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