2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18201024
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川合 知二 Osaka University, 産業科学研究所, 教授 (20092546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 裕行 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (20314429)
谷口 正輝 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (40362628)
柳田 剛 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (50420419)
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Keywords | プローブ顕微鏡 / DNA分子デバイス / ナノ材料 |
Research Abstract |
電子線リングラフィーとシリコン加工技術を用いて、Si3N4基板に垂直な直径100nmのナノポアを持ち、Si3N4基、板平面上にナノポアを挟み込むナノ電極を持つナノ構造の作製プロセスを開発した。しかし、開発したプロセスでは、最小直径50nm程度のナノポアまでしか作ることができないことができなかったため、50nm以下のナノポア構造を作る新プロセスの開発を行った。 トップダウン的手法では困難な微小ナノポア構造(30nm以下)を創製する為に、自己集合的に作製されるナノワイヤ構造体及び自発的に中空構造を発現するKirkendall効果を利用した手法を提案・開発した。第一に、テンプレートとなる酸化物ナノワイヤの創製制御及びコアシェル構造化を行い、次いでKirkendall効果及び反応性イオンエッチレグ法を併用した手法により20nm以下のナノポア構造体の創製に成功した。 ナノポア型SPMの開発:既存のSPMのシステムに、パッチクランプ(一分子電気生理測定)を融合したナノポア型SPM開発を試みた。パッチクランプの手法としては、確立した手法である「削り取り法」で使われるテフロンのポアを基礎とした。光学顕微鏡を用いて黙視でモニターしながら、加熱した探針を低融点テフロン薄膜に接触させることにより、テフロン薄膜に数〜数十ミクロンの真円に近い孔を開けることに成功した。このテフロンの孔は人工脂質膜を長時間安定に保持できることより、SPMに適した平面型パッチクランプ基板の作成に成功した。 ナノ加工技術を応用し,in-plane方向にマイクロ流路を設けたMCBJ試料を作製した。金単原子接合の安定性評価実験を通し、MCBJが十分な機械的安定性(サブピコメートルスケール)を有している事を確認した。電気泳動により流路を流れる直径2ナノメートルの金ナノ粒子についてトンネル電流計測を行った. Si3N4及びパッチクランプナノポアを作成する過程で、「生体分子解析ナノポア形成の新しい電子線リングラフィープロセス」という、当初の予想をはるかに上回る興味深い手法がみつかった。この端緒的な発見は、より微細なナノポアの効率的形成を可能とするものであり、本研究の目的であるナノポアセンシングデバイスの作成に重要な影響を与えるものであり、このプロセスをさらに詳しく調べることを行った。 その結果、従来の加工サイズの限界を越える微小ポアを作成できた。又、微少電極間での電流測定に成功した。
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Research Products
(13 results)