2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18201024
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川合 知二 Osaka University, 産業科学研究所, 教授 (20092546)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 裕行 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (20314429)
谷口 正輝 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (40362628)
柳田 剛 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (50420419)
|
Keywords | プローブ顕微鏡 / DNA分子デバイス / ナノ材料 / ナノポア |
Research Abstract |
・ナノポア型SPMの開発:既存のSPMのシステムに、パッチクランプ(一分子電気生理測定)を融合したナノポア型SPMを開発を試みた。前年度に我々が確立した加熱した探針で数十ミクロン以下の孔を開ける手法を改良し、確実に数マイクロメーター以下の孔を開けることに成功した。具体的には、導電性ガラス上にテフロンフィルムを固定し、探針とガラス間に流れる電流をモニターする手法を開発して、制御性を高めた。また、このように作成した10マイクロメーター程度の微少なテフロン孔が、実際に平面型パッチクランプ基板として安定に動作することを評価した。チャネル蛋白(ライセニン)のポア電流をパッチクランプによる一分子計測で実際に検出することに成功した。さらに、ポア径が数マイクロメーターでは、有機溶媒フリーなリポソームより脂質膜を作成することが望ましいためリポソームのAFMによる評価も行った。 ・構造が高度に規定された酸化物ナノワイヤ構造をテンプレートとした手法を用いてサイズが20nm以下のナノポア構造を作製した。 ・マイクロ流路組込み型MCBJを用い、DNAの直径と同等の大きさを有する金ナノ粒子について、電気計測 による検出実験を行った。その結果、流路を流れる単一金ナノ粒子の検出に成功した。更に、電極間を通過する際に、ナノギャップ電極間に印加する直流電場の大きさに比例して、ナノ粒子の流速が減少することを明らかにした。 ・電子リソグラフィー、リフトオフプロセス、およびエッチングを組み合わせた12プロセスにより、Si3N4/Si/Si3N4基板上に最小直径20nmのナノポアとナノ電極が融合したナノ構造の作製プロセスを確立した。このナノ構造とPDMSによるマイクロ流路を組み合わせることで、流路を流れる直径15nmの金ナノ粒子の電気検出に成功した。
|
Research Products
(20 results)