Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箕浦 幸治 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10133852)
宮城 豊彦 東北学院大学, 教養学部, 教授 (00137580)
松本 秀明 東北学院大学, 教養学部, 教授 (30173909)
高橋 智幸 秋田大学, 工学資源学部, 准教授 (40261599)
牧 紀男 京都大学, 防災研究所, 准教授 (40283642)
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Research Abstract |
津波被害評価・推定を検討するために, 2004年インド洋大津波でのデータに加えて, 2007年ソロモン諸島沖地震津波を対象として衛星画像の目視判読による家屋被害把握手法について検討し, 現地調査結果との統合による津波高. 家屋被害率のフラジリティ曲線を求めた. また, 家屋被害に関するフラジリティ構築手法の類推から, マングローブ林のフラジリティ関数を構築するための基本的な要件について検討し, インドネシア・バンダアチェにおけるマングローブ林のフラジリティ関数を構築した. さらに, タイ南西部カオラックおよびナムケム付近において, GISを用いた衛星画像の重ね合わせおよび現地での地形測量によって, 調査地域における津波襲来時以降の地形変化過程を明らかにした. その結果, 調査地域の浜堤列平野では, 比較的短時間で津波前と同様の海浜地形が形成される傾向があるが, 津波で破壊された砂階や砂州は, 津波前とは異なる形態および位置に形成されつつあることが示された. また, 底質堆積物中の底生有孔虫群集解析から, 引き波の堆積作用を検証した. また一方, タイ・パカラン岬での巨礫移動プロセスの数値再現と, 琉球列島沿岸における津波石・台風石識別法の検討した結果, 平面計算により, タイ・パカラン岬での巨礫移動を再現できた. その成果を用いて, 琉球列島で調査を行い, 津波石と台風石には, 移動距離に大きな違いがあることがわかった. 最後に, 被災地の定住地での再建状況を継続的に調査するため, バンダアチェ市の再定住地において居住者の全数調査(被災場所, 職業, 入居プロセス)を実施し, 今後の継続調査の基礎資料を得た.また, タイの海洋民族モーケンの復興プロセスの調査を実施した.
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