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2006 Fiscal Year Annual Research Report

マウスES細胞の分化調節機構に関する機能プロテオミクス研究

Research Project

Project/Area Number 18201039
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

礒辺 俊明  首都大学東京, 大学院理工学研究科, 教授 (70106607)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 信弘  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (80293017)
梶 裕之  首都大学東京, 大学院理工学研究科, 助手 (80214302)
田岡 万悟  首都大学東京, 大学院理工学研究科, 助手 (60271160)
Keywordsプロテオーム / 発生・分化 / 幹細胞 / 機能プロテオミクス / バイオテクノロジー
Research Abstract

本研究は、質量分析法を中心とする最先端のプロテオミクス技術によって、胚性幹細胞(ES細胞)で機能しているタンパク質の発現と相互作用のダイナミクスを大規模に解析し、その細胞生物学的な特質と分化調節機構に関する基本的な理解を深めることを目的としている。本年度の研究では、ES細胞を安定同位体で標識したアミノ酸培地で培養することで、ES細胞の形質を維持したまま細胞が合成するタンパク質をまるごと代謝ラベルする実験系を確立した。またこの細胞を、培養液から白血病阻害因子(LIF)を除去すると同時にレチノイン酸を加えて神経様細胞へと分化誘導することで、未分化状態から特定の細胞系譜へ向かってダイナミックに変動するプロテオームのダイナミクスをショットガン法による大規模プロテオーム解析法で定量的に解析した。その結果、細胞全体を構成するタンパク質約3700種類について、分化誘導前後での発現プロファイルの変動を定量的に解析できた。未分化状態のES細胞には、細胞が未分化状態を維持するために不可欠な転写因子Oct3/4などのほか、これまでは機能が知られていない多くのタンパク質が特徴的に発現していることが確認された。一方、この解析で同定したタンパク質を細胞内局在に基づいて分類した結果から、未分化状態のES細胞に特徴的なタンパク質の多くが核に局在することが明らかになった。そこでクロマチン分画法により未分化・分化ES細胞それぞれからクロマチン結合タンパク質を分離、濃縮し、ショットガン法による同様の分析を行ったところ、細胞全体の解析では検出できなかった約500種類のタンパク質の発現プロファイルの変動を新たに解析することができた。本研究で同定した未分化ES細胞に特徴的なタンパク質群は、エピジェネティックなクロマチン調節タンパク質として、ES細胞の分化一未分化状態の調節に関わる可能性があり、今後の機能プロテオミクス研究の対象として重要と考えられた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Mass spectrometric identification of N-linked glycopeptides using lectin-mediated affinity capture and glycosylation site-specific stable isotope tagging.2006

    • Author(s)
      Kaji, H., Isobe, T.et al.
    • Journal Title

      Nature Protocols 1

      Pages: 3019-3027

  • [Book] 細胞工学「プロテオミクスの細胞機能解析への挑戦」2006

    • Author(s)
      磯辺俊明ら(編)
    • Total Pages
      130
    • Publisher
      秀潤社

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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