Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝沢 直宏 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 教授 (60252285)
後藤 斉 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (90162156)
千葉 庄寿 麗澤大学, 外国語学部, 助教授 (70337723)
小森 宏美 京都大学, 地域研究センター, 助手 (50353454)
畑野 智栄 東京大学, 大学院人文社会系研究科, 助手 (40376520)
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Research Abstract |
本研究は,言語リーソースが乏しく,言語資料の入手が困難な少数言語の多いロシアやその周辺地域において,少数言語の言語資料を可能な限り多く,また可能な限り系統的に入手し,研究者の利用可能な状態にコンピュータ処理し,整備することによって,当該地域の少数言語を対象とする実証的な言語研究,および,当該地域の少数言語コミュニティーの言語文化の実証的な研究を可能にする基盤を作ることを目指すものである。 スウェーデンでは「地域言語または少数言語のための欧州憲章」に対する取り組みが進み,国内の少数言語の言語計画が進んでいる。研究代表者の松村は,スウェーデン北部で話されるフィンランド語系のメアンキエリ語に関して,Birger Winsa教授(同言語の母語話者で研究者)をストックホルムに訪問してインタビューしたあと,現地に飛び,メアンキエリ語の話者コミュニティの現状を視察するために,幼稚園,学校,博物館,ラジオ放送局,作家の自宅などを訪問した。 研究分担者の小森は,エストニア共和国独立直後の1919年〜1920年当時の国会設立準備委員会の議事録のマイクロ化(マイクロフィルム約2000コマ)を行うとともに,マイクロフィルムをもとに電子画像化を行い,OCRによる電子文字データ化の準備を整えた。研究代表者の松村は,エストニア国立図書館と,この電子画像化された言語資料のOCRによる電子文字データ化をするための協定を結ぶための交渉をおこなった。電子文字データ化の作業は,2007年度に行う。 19世紀(1870年代)のエストニア語の新聞記事をヘルシンキ大学図書館からマイクロフィルムの形で入手し,電子テクスト化を,エストニア在住のエストニア語母語話者の協力で進めた。 マリ語,ウドムルト語,チュワシ語,バツビ語,イテリメン語等の言語資料を収集するため,研究協力者によるロシアのボルガ・ウラル地方,コーカサス,カムチャツカの現地調査のための旅費等を支援した。
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