2008 Fiscal Year Annual Research Report
メゾレベルの制度変化と福祉 : アジア・アフリカ地域における市場化の比較研究
Project/Area Number |
18203018
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
佐藤 宏 Hitotsubashi University, 大学院・経済学研究科, 教授 (50211280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 博 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10134636)
江夏 由樹 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10194002)
佐藤 正広 一橋大学, 経済研究所, 教授 (80178772)
平野 裕子 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (40377057)
三重野 文晴 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 准教授 (40272786)
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Keywords | 経済事情 / 制度 / 市場化 / アジア・アフリカ |
Research Abstract |
本研究の目的は、アジア・アフリカ地域における市場システムの深化が人々の福祉にどのような影響を与えたのかを、地域比較の中で実証的・理論的に解明することにある。その際、メゾレベルの制度(地方政府、地域コミュニティその他中間団体)に焦点を当て、市場メカニズムの浸透によるメゾレベルの制度変化が人々の福祉に如何に影響したか、逆に、人々の福祉水準における変化がメゾレベルの制度にどのようにフィードバックしたのかを、世帯・コミュニティ調査、企業調査を通じて定量的・定性的に分析する。 平成20年度においては、データ収集を継続すると共に、データ分析結果を論文等として公表することに重点をおいた。1.東アジア:中国における世帯・村落調査とフィールドワークにもとづき、地方的公共財供給におけるインフォーマルな制度・組織の役割、末端行政組織と在地の社会的ネットワークの関係、地域間労働移動における社会的ネットワークの役割、外的ショックに対する地域社会の耐性の決定要因などの分析を行った。中国東北部と台湾については、戸籍や土地管理をめぐる植民地政策と在地社会の対応に関する歴史的分析を行った。2.東南アジア:ラオス農村における世帯・村落調査にもとづき、信用協同組合の機能の変化、マイクロファイナンスの貧困緩和の効果などを分析した。3.西アジア・中東・アフリカ:エジプトにおける農村世帯・村落調査にもとづき、村落社会における血縁ネットワーク、モスクを中心とする地縁・宗教的ネットワークの重層的関係を分析した。
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Research Products
(20 results)