2006 Fiscal Year Annual Research Report
BRICs諸国の潜在経済成長力と資源・環境に関わる持続可能性の比較研究
Project/Area Number |
18203020
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉井 昌彦 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (80191542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西島 章次 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (70116234)
濱口 伸明 神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (70379460)
徳永 昌弘 関西大学, 商学部, 助教授 (30368196)
佐藤 隆広 大阪市立大学, 経済学研究科, 助教授 (60320272)
周 緯生 立命館大学, 政策科学部, 教授 (80319483)
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Keywords | BRICs / ブラジル / ロシア / インド / 中国 / 経済事情 / 経済政策 |
Research Abstract |
本年度は、本研究の最初の年度であり、第一段階としてBRICs諸国の経済の現況や、各国の資源・環境問題の現状把握など、基礎的な分析を共有することを課題とした。 このため、各研究班は担当の地域で現地調査を行い、聞き取り調査、資料収集等を行った。具体的には、ブラジル班は9月、ロシア班は11月及び2月、インド班は8月、2月、中国班は5月、9月、12月に現地調査を実施した。 これら現地調査を基礎としながら、6月24日、9月2日、1月21日に3回の共同研究会を持った。共同研究会の報告により明らかとなったのは次の諸点である。 ・BRICs諸国は、高い経済成長を示し、幅広い外国直接投資を受け入れながら、世界の経済の中心地域へと変貌しつつある。 ・このような経済成長の背景には、中国・ロシアの市場経済移行、インドの経済改革など、BRICs諸国において1990年代にネオリベラリズム的な経済構造改革がそれぞれ実施されたことがある。 ・BRICs諸国は、今後も高い経済成長を継続することが期待されるが、それを阻害する諸要因が存在する。それは、ブラジル及びインドの場合にはインフラの不足と貧富の格差であり、ロシアの場合には石油・天然ガスの国際価格の下落の可能性と政府の拡大傾向であり、中国の場合には経済成長に伴い資源・環境に大きな負荷がかかっていること、である。 平成19年度に関しては、これらの基礎的研究を活用しながら、各班はそれぞれの地域での現地調査を実施するだけでなく、他地域での現地調査へも合流しながら、相互の知識の共有を図りながら、上述の問題点に力点を置いた共同研究を展開することを企図している。
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Research Products
(6 results)