2008 Fiscal Year Annual Research Report
特殊教育とインクルーシブ教育の創造的融合による特別支援教育革新のための総合的研究
Project/Area Number |
18203040
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Research Institution | Higashi Nippon International University |
Principal Investigator |
中村 満紀男 Higashi Nippon International University, 福祉環境学部, 教授 (80000280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳本 雄次 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (30114143)
安藤 隆男 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (20251861)
河合 康 上越教育大学, 学校教育学部, 准教授 (90224724)
岡 典子 筑波大学, 人間総合科学研究科, 准教授 (20315021)
米田 宏樹 筑波大学, 人間総合科学研究科, 講師 (50292462)
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Keywords | 特殊教育 / 特別支援教育 / インクルーシブ教育 / 差異 / 輸入学的研究 / 理念の実体化 / 専門性 / 障害別カテゴリー |
Research Abstract |
本研究は、特殊教育とインクルーシブ教育の創造的融合によって、特別支援教育を革新するための理念と基本的な制度設計を総合的に行うことを意図して開始された。 今年度は、研究課題に関係する下位テーマについて多角的に検討したので、最終年度のまとめに向けて体制を整えることができた。それを要約すれば以下の通りである。 1.障害児教育の目的と本質という時代と理念によって展開してきた基本的問題は、二つの問題を含んでいる。それは理念の形式化と実践からの乖離である。この問題の解明がある程度進んだ。 2.特殊教育から特別支援教育の制度的転換について、その歴史的背景と制度的枠組み並びに欧米的基準との比較を行った。とりわけ、第一の検討項目は、日本の障害児教育の特長と弱点を明らかにするうえで、さらに第三の検討項目は、日本の障害児教育が輸入学的極梏から離脱するうえで必須の問題である。欧米的基準と日本・障害児教育の距離とその実体を測るための一つの方法は、類似の条件を共有する地域を含めた総合的比較であり、その意味で韓国との研究交流を進めた。 3.特別支援教育の政策的意図の達成を左右する一つの問題は教師教育の成否である。そのためには、特殊教育における教師教育の失敗あるいは不完全さの私的ではなく、その理由を解明する必要がある。 4.国際的標準としてのインクルーシブ教育を参照しつつも、日本の歴史的・文化的・社会的文脈に合わせた理念と内容検討が不可欠である。
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Research Products
(33 results)