2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
二木 昭人 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (90143247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 茂之 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (70011674)
満渕 俊樹 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80116102)
芥川 一雄 東京理科大学, 理工学部, 教授 (80192920)
中島 啓 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (00201666)
翁 林 九州大学, 大学院数理学研究院, 助教授 (60304002)
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Keywords | AdS-CFT対応 / アインシュタイン計量 / 佐々木多様体 / リッチソリトン / 二木不変量 |
Research Abstract |
近年重力を含む力の統一理論の一つの候補となる超弦理論において,AdS-CFT対応と呼ばれる理論が注目されている.この理論ではトーリック・アインシュタイン佐々木多様体の幾何がquiverゲージ理論と対応しする.この理論を検証するために佐々木・アインシュタイン計量の存在を証明することが重要である.私は,小野肇,G.Wangとの共同研究ですべてのコンパクト・トーリック佐々木多様体で,基本第1チャーン類が正のものはアインシュタイン計量を持つことを証明した.さらに,趙康治,小野肇との共同研究で横断正則構造の自己同型群の連結成分が推移的にトーリック・佐々木・アインシュタイン計量全体に作用することを証明するとともに,正の基本第1チャーン類をもつ佐々木多様体全体は任意の正の高さをもつトーリック・ダイアグラムから構成されるもの全体と同じであることを証明した.これらの研究の土台となるのは佐々木多様体の研究をレープ場の定める1次元葉層構造の横断正則構造そしてさらにそれに対する横断ケーラー構造の研究に帰着されるという観察である.これにより,佐々木・アインシュタイン計量の存在問題は横断ケーラー計量をアインシュタイン計量に変形することに帰着される.証明のアイデアはまず,レープ場およびそれに付随する横断正則構造を固定しケーラー・リッチソリトン解の存在を証明する.これは複素モンジュ・アンペール方程式を解くことにより得られる.ケーラー・リッチソリトンは二木不変量が0ならケーラー・アインシュタイン計量になる.そこで次のステップとしてレープ場を動かして二木不変量が0になるものがあることを証明する.
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Research Products
(6 results)