2006 Fiscal Year Annual Research Report
B中間子のフレーバー変換中性カレント崩壊の精密測定
Project/Area Number |
18204019
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相原 博昭 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (60167773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 昌子 東京大学, 大学院理学系研究科, 講師 (70345172)
角野 秀一 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助手 (70376698)
羽澄 昌史 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (20263197)
幅 淳二 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (60180923)
坪山 透 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (80188622)
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Keywords | 素粒子物理 / Bファクトリー / B中間子 |
Research Abstract |
1.物理解析手法の確立と予備的測定 本研究の主たる研究テーマである中性B中間子が二つのKs中間子に崩壊する反応の検出効率を高めるための解析手法を大量のシミュレーションを用いて開発した。現在、この開発手法を平成18年夏までにBelle検出器で収集した約6億個のB中間子・反B中間子ペアのデータに適応している。H19年夏の国際会議に、その結果を報告すべく解析を進めている。同様に、中性B中間子がレプトン対(1+1-)とストレンジネスを含むハドロンに崩壊するB to Xs1+1-事象の選別プログラムをシミュレーションを使って、開発し最適化している。 2.シリコンバーテックス検出器の改良 KEKのBファクトリーは1998年に運転を始め、2006年にはKEKB加速器のルミノシティがデザイン値である10^<34>/cm^2/secをこえた。それ以後もルミノシティをあげ続けている。加速器の性能がこれから向上し続ける場合、シリコンバーテックス検出器(SVD)にバックグラウンドによるヒットが大量に生じることで、Belle検出器全体のデータ解析能力が劣化する可能性がある。バックグラウンドヒットの混入を減らすためには、SVDの読み出し用ICのシェーピング時間を狭めればよい。そのために、ICを現在のVAITAからAPV25に交換する。これによって、シェーピング時間は800nsecから50nsecに短縮されるため、バックグラウンドヒットの量はおよそ1/16になることが期待される。APV25の基本性能を確認した。SVDではセンサーとしてDSSD(両面シリコンストリップセンサ)を用いる。しかし、シェーピング時間が短くなると、発生する熱雑音が増える。本研究では、DSSD検出部のストリップをより細くすることで、近接ストリップとのカップリングを減らし、APV25から見える実質的検出器容量を減らすよう最適化した。
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Research Products
(1 results)