2008 Fiscal Year Annual Research Report
B中間子のフレーバー変換中性カレント崩壊の精密測定
Project/Area Number |
18204019
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相原 博昭 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 教授 (60167773)
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Keywords | 素粒子物理 / Bファクトリー / B中間子 |
Research Abstract |
1.平成20年度は、KEKBファクトリーで生成されたB中間子反B中間子ペア6.57億個のデータを用いて、BO→φKos崩壊を調べ、そのCP対称性を測定した。この崩壊モード含むBO→φKos終状態崩壊過程においてく同じ終状態をもつ他の崩壊モードとの干渉効果を正しく取り扱うために、新たに運動学的な量(ダリッツプロット分布)を組み合わせ、時間依存性を測定した。この分布の崩壊時間依存性のデータから、各中間状態のCP非対称性、各崩壊モードの相対的な大きさをあらわすダリッツ振幅、および干渉をあらわすダリッツ位相を含む全18パラメータを最尤関数法で同時に決定し、b→sg崩薮のCP位相を、φ1eff=(32.0+8.8-8.3(stat)±1.8(syst.)±0.8(Dalitz Model))°と決定することに成功した。これは、世界で初めての結果である。この結果は標準理論と無矛盾な結果ではあるが、方法論を確立し、今後統計誤差が小さくなるに従い新しい物理現象を探ることカミ出来ることを初めて示した学術的に非常に重要な結果である。
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