2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
Precision Measurements of Flavor Changing Neutral Current Decays of B Mesons
Project/Area Number |
18204019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
AIHARA Hiroaki The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 教授 (60167773)
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Project Period (FY) |
2006 – 2009
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Keywords | 素粒子物理 / Bファクトリー / B中間子 |
Research Abstract |
小林・益川理論がクォークに働く弱い相互作用のCP非対称の起源であることが明らかになった今、Bファクトリーにおける研究の主題は、CP非対称現象をプローブとする、新しい物理、すなわち小林・益川理論を含む素粒子の標準理論の枠組みに収まらないより根源的な物理の探索に移りつつある。本研究は、この新しい物理の探索を、B中間子崩壊のうち、Flavor Changing Neutral Currents(FCNCs)によって引き起こされる崩壊の精密測定によって行うものである。ここで、FCNCsとは、b→sg、b→sl+l-(lはeまたはm)、b→sg(gはグルーオン)、 b→dgなどの素過程で表されるクォークの種類(flavor、フレーバー)がb から s あるいはdに変換する中性カレント反応(反応の始状態の電荷(-1/3)と終状態の粒子の電荷の総和(-1/3)が等しく、電荷のネットな流れがない反応)、すなわち、本研究の主題フレーバー変換中性カレントの総称である。本研究では主に次の3つの崩壊反応の精密測定を目指している:1)b→sgに起因するB^0→ファイ中間子+Ks中間子における時間に依存したCP非対称度、2)b→dgに起因するB^0→K_SK_Sにおける時間に依存したCP非対称度(標準理論の予言は0であり、0からのズレは標準理論を超える物理の明白な証拠となる。そして、3)b→sl+l-に起因するB^0→Xs l+l-の崩壊分岐比である。
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Research Products
(10 results)