2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204045
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 徳行 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 教授 (00144692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 健 北海道大学, 大学院・理学研究院, 講師 (20333594)
渡邊 剛 北海道大学, 大学院・理学研究院, 講師 (80396283)
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Keywords | 植物バイオマーカー / 水素同位体比 / 炭素同位体比 / 古第三紀 / 大陸基礎生産 / 気候変動 / 始新世 / 陸上植生 |
Research Abstract |
平成19年度はサーモフィッシャー社製ガスクロマトグラフィー燃焼同位体比質量分析計(GC-C/TC-DELTA V Advantage)に水素炎イオン化検出器(FID)を接続.同分析のガスクロマトグラフィーの条件設定が容易になる.炭素,水素同位体比測定のための有機化合物標準試料を作製.炭化水素標準試料を熱酸化分解して得たCO_2をトラップ精製用ガラスライン(現有設備)により単離・濃縮し,フィニガンマット社製気体質量分析計(MAT252)(現有設備)に導入し同位体比標準試料(計7試料)を作製.基礎試錐「三陸沖」の古第三紀を入手するため,管理組織である石油天然ガス・金属資源鉱物機構に申請.試料保管先の石油資源開発(株)技術研究所にて始新世・漸新世の泥質岩試料を中心に約100試料採取.同試料の一部を分析し,陸上植物バイオマーカー(被子植物バイオマーカー,裸子植物バイオマーカー)組成の変遷を解明.濃度の高いバイオマーカーについて炭素同位体比を測定することに成功.被子植物バイオマーカーの炭素同位体比は-25〜-29‰,裸子植物バイオマーカーの炭素同位体比(-22〜-24‰)よりも明らかに軽い.これにより,これまで起源不明であった代表的陸起源有機物であるペリレン(多環芳香族炭化水素)の起源について考察.ペリレンは主に被子植物に由来したものと結論.陸上植物バイオマーカーの水素同位体比の測定を開始.最終年度の研究のため,岩手県北部の陸源有機物に富む古第三紀堆積岩を採取.バングラデシュのベンガル湾新生代堆積物の入手を計画し,交渉を開始.最終年度にはバイオマーカー水素同位体比に基づいて新生代における陸上水循環の活発度を解明し,同時代の陸上基礎生産と気候変動の関係を解明.
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Research Products
(47 results)