2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204051
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
関根 利守 National Institute for Materials Science, ナノ物質ラボ, 主席研究員 (70343829)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
留岡 和重 国立大学法人神戸大学, 理学部, 教授 (00201658)
中村 智樹 国立大学法人九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (20260721)
山口 亮 独立行政法人情報・システム研究機構, 国立極地研究所, 助教 (70321560)
小林 敬道 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノ物質ラボ, 主幹研究員 (20260028)
|
Keywords | 衝撃変成 / 衝撃圧縮 / 圧力解放過程 / レーザ干渉速度計 / ユゴニオ / 海洋衝突 |
Research Abstract |
衝撃変成を理解する為の衝撃圧縮状態のその場観察と衝撃試料回収法での検討を引き続き行なった。その場観察法では、平成18年度に導入し平成19年度に玄武岩の動的挙動を計測した技術を更に、高度化する為にレーザー干渉速度計の窓材の開発として、単結晶ホタル石の特性を調べた。その結果、従来の窓材以上の衝撃圧力に対して使用できる事が解った。これらの窓材を使用して、粉体状バサナイトの衝撃脱水過程に関してレーザー干渉速度計を利用した計測実験を行い、衝撃圧と波形の変化の関連について明らかにした。蛇紋石の衝撃脱ガス挙動を理解する為の計測を約130GPaまで行なった。また衝突溶融を理解する為にフォルステライトのユゴニオを従来の衝撃銃では実現できない1000GPaを越える領域まで、レーザー衝撃波を利用して計測した。また、従来の低圧下のデータと合わせて解析中である。衝撃回収実験で水を含む系で圧力解放時の様子を理解する為に、水に関して圧縮過程とその後の解放過程をその場観察すべく、レーザー干渉速度計で実験を行ない、計測が出来る事を確認した。 衝撃回収試料の検討は、炭酸塩、長石、及び隕石の海洋衝突を模擬する系で行なった。炭酸カルシウムや長石に関しては今後引き続き種々の分析・解析を行ない、検討を進める予定である。初期地球に相当する海洋衝突時には、隕石中の炭素や金属鉄が大気成分の窒素や海洋の水と反応して単純なアミノ酸を含む有機物が生成される事が明らかになった。 これらのデータは、隕石中や惑星表面衝突起源物質に見られる衝撃変成を詳細に検討する為の重要な基礎となる。
|
Research Products
(13 results)