2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18205004
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
岡本 裕巳 Institute for Molecular Science, 光分子科学研究領域, 教授 (20185482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井村 考平 分子科学研究所, 光分子科学研究領域, 助教 (80342632)
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Keywords | ナノ材料 / 走査プローブ顕微鏡 / 近接場 / 超高速分光 / コヒーレンス / プラズモン / 金属ナノ微粒子 |
Research Abstract |
開口プローブを用いた超高速近接場測定では,超短パルスがファイバーによる分散の効果を深刻に受け,パルス幅が大きく広がる。この効果を避けるため,本予算で購入したプログラマブル空間位相変調素子或いは現有の可変形鏡を用いた分散補償光学系を開発し,20fsを切る時間分解能の実現を目指した。実際の光学系でのパルス圧縮を試み,15cmの光ファイバー通過後で約20fsのパルス幅を得る技術を確立した。これを近接場光学系に組み込むことで目標とする測定性能が得られると考えている。また,近接場におけるパルス整形の基礎技術の開発を行った。 研究室に既存の近接場分光イメージング装置を用いて,様々な材質・形状の微粒子,及びそれらを配列したナノ構造体試料の作成と測定を進めている。以前に確立した同一試料の同一部位の電子顕微鏡像と近接場光学像を比較検討できる手法を用いて球状金微粒子の島状二次元集合体について増強電場のイメージングを行い,辺縁部や欠陥部位で電場の増強とラマン活性が顕著になることを明らかにし,増強電場では構造の揺らぎが重要であることを見いだした。またその起源について簡単なモデル計算により考察を行った。電子ビームリソグラフィーで作成したディスク状の金のナノ構造体では,大きさの異なるディスクや二つのディスクが近接した試料の観測解析を進め,特異なプラズモンモードの起源をほぼ明らかにした。また近接場プローブ付近からの透過光がディスクにより異常に増大する共鳴現象を見いだした。これらの成果は,微粒子系におけるプラズモンモードの挙動を考察するための基礎として,重要な意味を持つと考えている. さらに,これらの基礎的な電場構造の知見の応用として,三角プレート金ナノ微粒子が二光子誘起発光によるバイオイメージングのための材料として有効であることを示した.
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Research Products
(17 results)