2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18205010
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
侯 召民 The Institute of Physical and Chemical Research, 侯有機金属化学研究室, 主任研究員 (10261158)
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Keywords | 希土類金属 / ホスホリル / ピロール / スチレン / シンジオタクチック / 非メタロセン / アミジナート / イソプレン |
Research Abstract |
これまで、シクロペンタジエニル基を有するビス(アルキル)希土類金属錯体から発生させたモノカチオン種が、スチレンとエチレンの立体特異性シンジオタクチック共重合や、1-ヘキセンとノルボルネンの共重合などに高い活性を示すことを明らかにしてきた。 本年度は、シクロペンタジエニル配位子の5員環の1つの炭素をNやPなどのヘテロ原子に置き換えたビス(アルキル)希土類金属錯体を合成し、その反応性について検討した。ScCl_3、Ycl_3またはSmI_3(THF)_<3.5>と1当量の[K(2,5-tBu_2-3,4-Me_2PC_4)](以下[K(Dtp)])を反応させ、続いて2当量の[K(CH_2C_6H_4NMe_<2-O>)]を反応させると、モノ(ホスホリル)希土類金属ビス(ベンジル)錯体[η^5-(Dtp)Ln(CH_2C_6H_4NMe_<2-O>)_2](Ln=Sc,Y,Sm)が得られた。これらの錯体を1当量の[Ph_3C][B(C_6F_5)4]と組み合わせてスチレン重合に用いると、Sm錯体は活性を示さなかったが、ScおよびY錯体は高活性を示し、シンジオタクチックポリスチレンが得られた。一方、2,5-ジt-ブチルピロールと[Ln(CH_2C_6H_4NMe_<2-O>)_3]の反応により[η^5-(2,5-tBu_2-C_4H_2N)Ln(CH_2C_6H_4NMe_<2-O>)_2](Ln=Sc,Y,La)が得られたが、2,3,4,5-テトラメチルピロールを用いた場合には、N原子がη^1-配位した[η^1-(Me_4C_4N)Sc(CH_2C_6H_4NMe_<2-O>)_2]が得られた。 また,アミジナート配位子をもつ非メタロセンビスアルキルイットリウム錯体を用いてイソプレンの重合反応における位置および立体選択性について検討した結果、3当量以上のAlMe_3を加えると、3,4-重合からcis-1,4-重合へと選択性が大きく変わることを明らかにした。
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