2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18205013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
茶谷 直人 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (30171953)
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Keywords | 炭素-水素結合活性化 / 炭素-炭素結合活性化 / ロジウム / フェニルピリジン / シリル化 / 芳香族ニトリル / エンイン / 骨格再配列 |
Research Abstract |
ロジウム触媒存在下、フェニルピリジンとヘキサメチルジシランを反応させるとオルト位の炭素-水素結合が選択的にシリル化されることを見いだした。無置換フェニル基が基質の場合、モノシリル化生成物とジシリル化生成物の混合物が生成する。しかし、ピリジン環の3位にメチル基を付けるとモノシリル化か選択的に生成した。これは、モノシリル化生成物がさらに反応して2回目の炭素-水素結合が切断される時に、メチル基とシリル基の間の大きな立体障害があるためである。 ロジウム(II)触媒存在下、末端アセチレンにフェニル基を有するエンイン類を反応させると骨格再配列反応が進行し、アセチレンとオレフィンの両方が切断した生成物が選択的に得られた。さらに、生成物の立体化学はシス体のみであった。 ロジウムを触媒とする芳香族ニトリルのシリル化反応は、種々の芳香族炭素-シアノ結合に対して有効であることがわかっている。そこで、本シリル化反応の適用範囲を拡大するために、種々のアルケニルニトリルを用いて検討した。trans-ケイ皮ニトリルを用いたところ、73%の単離収率で対応するシリル化体が得られた。一方、cis体を出発物質として反応させると、反応条件化で異性化か進行し、得られた生成物はすべてtrans体であった。反応は、アリルシアニドやベンジルシアニドへも展開することが可能であることがわかった。ベンジルシアニドでは、少量ではあるが、炭素-シアノ結合が切断されないエナミン型生成物も得られた。
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Research Products
(6 results)