2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞複雑系での適用をめざしたタンパク質有機化学の新手法開発
Project/Area Number |
18205020
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
浜地 格 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (90202259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王子田 彰夫 京都大学, 工学研究科, 講師 (10343328)
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Keywords | 細胞系 / 有機化学 / タンパク質 / ラベル化学反応 / 分子認識 |
Research Abstract |
1特定のタンパク質を指向可能な有機化学反応系の設計 特定のタンパク質を選択的に指向して、夾雑系の中でもそのタンパク質だけを修飾できる有機反応システムとしてリガンド指向性有機反応の開発を行った。具体的には、これまで我々が世界に先駆けて成功させて来たP-PALM,PALMといったアフィニティラベルに基づいた戦略を拡張し、リガンドにアシル転位反応触媒であるDMAP部位を修飾したリガンド指向性触媒を新たに開発し、特定タンパク質表面に近接したDMAP触媒サイトでのシリニウム活性基が生じる事で、狙ったタンパク質表面でのみ起こるアシル転位型修飾反応の開発に成功した。 2水中・温和に修飾可能な反応性タグの開発 タンパク質表面導入する短いペプチドからなるタグ上に、分子認識とカップリングさせた特有の反応性を付与する事に寄ってタンパク質修飾の新しい戦略の提案に至った。具体的には、人工レセプターが認識する配列の近傍に求核剤としてのシステインのチオール基をアラニンを夾んで導入し、認識による近接効果を有効に活用した選択的反応(求核置換型アルキル化)にとよって反応性クグとなりタンパク質表面での特異的な共有結合型ラベリングを可能とすることを明らかにした。
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