2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18205022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀬川 浩司 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 教授 (50216511)
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Keywords | 太陽電池 / 二次電池 / 有機無機ハイブリッド / 光エネルギー変換 / 光充電 / 有機系太陽電池 / 色素増感太陽電池 |
Research Abstract |
最終年度は、有機無機ハイブリッド素材を用いた高性能光二次電池の構築を目指し、(1)高効率充放電が可能な二次太陽電池、(2)光量子収率の高い光二次電池の開発、(3)全固体化を目指した有機太陽電池を用いた光二次電池システムの開発に関する研究を行った。(1)に関しては、無機系蓄電材料として酸化タングステンに着目し、研究を実施した。酸化タングステンを用いることで、これまで検討を行ってきたポリピロールを蓄電材料とした場合と比較して、放電初期電圧を向上させることが可能となった。さらに、種々の酸化タングステンの結晶構造と充放電特性との関係を調べ、六方晶酸化タングステンにおいて放電特性を向上させることができた。(2)については、キノイド構造を主鎖骨格とするプッシュプル型色素や、エチニル連結ポルフィリン多量体および縮環ポルフィリン誘導体について検討し、近赤外領域での光量子収率の改善を達成した。またポルフィリンJ会合体を用いた太陽電池について検討した。(3)については、導電性高分子の一つであるポリチオフェン誘導体と酸化チタンナノ構造体からなる有機無機ハイブリッド構造の構築とその基礎物性を検討した。酸化チタンナノ構造体への高分子への均一充填および酸化チタン/ポリチオフェン誘導体界面での高効率電荷分離を狙いとし、新規可溶性ポリチオフェン誘導体を合成した。ポリチオフェン誘導体の平均分子量、共重合比、置換基の種類などを最適化することで、高性能な電荷輸送層を構築できることが分かった。最終的に最も高い効率を得た六方晶酸化タングステンを用いた光二次電池を4直列でつないだモジュールを作成し、出力安定化効果を実証した。
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Research Products
(103 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
久保貴哉、瀬川浩司
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Journal Title
太陽電池に用いられるフィルム、樹脂の高機能化とその応用:導電性高分子の薄膜有機系太陽電池への適用(技術情報協会)
Pages: 375-391
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[Journal Article]2010
Author(s)
瀬川浩司、内田聡
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Journal Title
色素増感太陽電池のモジュール化・材料開発・評価技術,サイエンス&テクノロジー(技術教育出版社)
Pages: 1-3, 18-25, 279-281
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[Journal Article]2009
Author(s)
中崎城太郎、瀬川浩司、坂井久
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Journal Title
薄膜シリコン系太陽電池の最新技術:有機系太陽電池とアモルファスシリコン太陽電池のタンデム化(CMC)
Pages: 141-149
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