2008 Fiscal Year Annual Research Report
磁性半導体・半導体ハイブリッド構造におけるスピン三端子デバイス
Project/Area Number |
18206001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新田 淳作 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (00393778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
好田 誠 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00420000)
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Keywords | GaMnAs / トンネル磁気抵抗 / 磁気異方性 / 細線構造 / スピン軌道相互作用 |
Research Abstract |
希薄磁性半導体をスピン注入電極とするための磁気特性を評価するため微細加工したGaMnAsの磁化反転機構の解明を進めた。線幅の異なるGaMnAs細線構造を作製し、磁気異方性定数及び磁化反転過程を評価した。その結果、最線幅を1μm程度まで小さくすることにより磁気異方性エネルギーを評価し人工的に磁気異方性を導入できることを示した。また、微細加工により生じた弱い一軸磁気異方性が磁化反転に大きな影響を及ぼすことを解明した。 3層GaMnAsダブルバリアトンネルトランジスタ構造(GaMnAs/AIAs/GaMnAs/GaAs/GaMnAs)の作製条件を最適化し、3層独立に電気的コンタクトをとり磁気輸送特性を調べた。各層問の磁気輸送特性からGaMnAsベース層が最も保磁力が小さいことが明らかになった。その結果、コレクタ電流Ic、ベース電流Ib、電流増幅率を各層間のバイアス電圧によって容易に制御できることを確認した。さらに、電流増幅率β=Ic/Ibが適当なバイアス条件化で1以上となり増幅機能を得ることに成功した。増幅率β=2の近傍ではGaMnAsの磁化方向を変えることにより、βがスピンの向きに応じて15%程度まで変調できることを実験的に示した。これによりスピン依存のトランジスタ動作を確認することに成功した。
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Research Products
(27 results)