2006 Fiscal Year Annual Research Report
多機能性マイクロバブルを利用した非侵襲超音波診断/治療システム
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18206020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 洋一郎 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (60111473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 周 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (30272371)
葭仲 潔 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (90358341)
森安 史典 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (80191055)
梅村 晋一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20402787)
姫野 龍太郎 独立行政法人理化学研究所, 情報基盤センター, センター長 (60342838)
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Keywords | 集束超音波 / 微小気泡 / 医療応用 / 気泡数密度 / HIFU |
Research Abstract |
微小気泡の分布する媒質内を集束超音波が伝播する際における,媒質内の温度分布について解析を行い,以下の知見を得た. (1)微小気泡を含む媒質内の温度分布の可視化を行い,集束超音波によって形成される高温領域の位置・形状・体積を把握することができた. (2)媒質内の微小気泡数密度が温度分布に与える影響について考察を行い,気泡数密度が高くなるにつれ,高温領域の位置が超音波発生源側にシフトすることがわかった. 本解析により,高温領域の位置や体積,形状は媒質内におけるボイド率に大きく依存することがわかり,微小気泡を有する媒質内での高温領域の制御を行う上で,このような現象を考慮することが重要となることが示された. 生体組織(ラビット肝臓)に微小気泡を注入した状態で超音波照射を行い,微小気泡の存在により肝臓内部の温度上昇の増加,及び加熱凝固領域の拡大を確認した. 肝臓内のボイド率をパラメータにとり,加熱凝固領域を比較したところ,ボイド率の増加とともに,加熱凝固領域の位置,形状に変化が見られた.特にボイド率が高い場合においては,肝臓表面が激しく焼灼される様子が確認され,実際の治療応用を見据えた際には,適切なボイド率を選択することが非常に重要となることが示唆された.気泡内部の気体の種類を変化させた場合,アルゴン気泡を使用した時の方が空気気泡の場合に比べ熱球衰の作用により大きな加熱凝固体積を実現することができた.
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Research Products
(4 results)