2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18206022
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
圓山 重直 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80173962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
相場 節也 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80159269)
冨永 悌二 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00217548)
小宮 敦樹 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (60371142)
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Keywords | クライオプローブ / ペルチェ素子 / 脳冷却 / 脳マッピング / 凍結手術 |
Research Abstract |
ペルチェ素子を用いた能動伝熱制御の医療応用を目的とした高精度伝熱制御システムを構築し,皮膚治療,内視鏡医療およびてんかん治療に関する動物実験,解析的研究を実施した.本年度は特に各治療に関するプローブの設計・製作を実施し,それらの性能評価を行った. 皮膚治療用プローブは,温度制御範囲が常温から-50度以下までと広範囲となる.したがって構造が複雑となるが,独自設計によりペンシルサイズの小型皮膚冷却伝熱制御プローブを製作した.寒天を用いた予備実験の後,マウスを用いた動物実験を実施して皮膚層の凍結・解凍過程を観察した.同時に皮膚層から真皮に至る範囲での細胞壊死範囲を観察し,本プローブの性能評価を行った.てんかん治療に関するプローブについては,脳表面凍結防止のため温度制御範囲は常温から0度程度となり,上記プローブとは異なる設計となる.脳との接触部分がφ20mm程度となるようサイズ設計・製作をし,実際に山羊の脳を使用して動物実験を行い,脳機能の局所的不活性化が可能であることを確認した.内視鏡医療に関しては,二重管構造を有するマイクロプローブを製作し,急速冷却性能の評価実験を行った. また,動物実験では測定が困難である深さ方向の温度伝播については,別途数値シミュレーションコードを作成し,各器官における詳細な非定常温度場の予測を行った.本シミュレーションコードは無次元化を行うことで器官共通の時間的・空間的温度変化を表記し,容易に体各部の温度場推測が可能となる. 以上の実験的・解析的研究を行い,医療応用を目的とした高精度伝熱制御プローブを開発し,その性能評価を行ってきた.上記研究成果の一部は国内外の学術講演会にて発表を行っており,評価を得ている.また,内視鏡医療に関する研究の成果については,国際学術雑誌に投稿中である.
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Research Products
(4 results)