2007 Fiscal Year Annual Research Report
廃タイヤのリサイクル材を用いた抗土圧構造物の耐震補強工法に関する研究
Project/Area Number |
18206052
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
HEMANTA Hazarika Akita Prefectural University, システム科学技術学部, 准教授 (00311043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 淳 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (30315626)
菅野 秀人 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (20336449)
渡慶次 建 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (10336448)
安原 一哉 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (20069826)
兵動 正幸 茨城大学, 工学部, 教授 (40130091)
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Keywords | 地震防災 / コスト縮減 / 環境問題 / リサイクル / タイヤチップ / 耐震補強 |
Research Abstract |
本研究では、新しい耐震補強工法の開発を目的とし、サンドイッチ型複合システムにおける耐震性を評価・検討し、要素試験、模型実験および数値解析を実施した成果は次のとおりである。 (1)地震時の液状化防止対策としてタイヤチップドレーンおよびタイヤチップと砂の混合剤を用いた地盤の応答に関する振動台実験を行った結果、土圧低減のみならず水平変位も低減出来ることが明らかになった。 (2)タイヤチップの弾性的性質に着目して、タイヤチップと砂との混合または互層地盤を想定し、オンライン地震応答実験によりタイヤチップを単体で用いることで、大幅な減振効果・液状化抑止効果・免震効果が期待でき、最下層に一層敷いただけでも十分な効果があることが分かった。 (3)X線CT用-面せん断装置の開発を行い、その有用性を確認した結果、砂地盤と違って弾性体であるタイヤチップの場合小さなひずみが広範囲に広がっていることを確認出来た。 (4)擁壁裏込めにタイヤチップスを緩衝材として設置した場合に見られる土圧減のメカニズムについて数値的に検討した結果、弾性体としての緩衝材は、弾性定数が小さく、しかもポアソン比が小さいものほど土圧の低減効果があることが明らかになった (5)繰り返しせん断試験を用いてタイヤチップス混合砂の動的せん断特性を調べた結果、タイヤチップス混合砂は、砂の破壊線は、砂の混合比の増加に伴い、破壊線の勾配が大きくなり、砂単体の破壊線に近づくことが分かった。 (6)環境庁告示台46号の溶出試験に準拠して、古タイヤチップにおける溶出試験の条件を検討した結果として、資料に含まれる有機物や亜鉛の溶出量は、環境庁の告示第46号の溶出時間6時間では途中であると考えられる。また、有機物は溶出時間72時間程度で平衡状態に達するものと考えられる。
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