2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18206070
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
植松 敬三 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (00110726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 諭 長岡技術科学大学, 産学融合トップランナー養成センター, 特任准教授 (20324006)
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Keywords | 粉体合成 / チタン酸ストロンチウム / チタン酸ジルコニウム / 焼結 / セラミックス / 磁場 / クエン酸法 / 結晶軸配向 |
Research Abstract |
前年度の研究において、クエン酸法によりジルコン酸ストロンチウムおよびチタン酸ストロンチウムのナノ粒子合成が可能であり、またそれらが高い焼結性をもつことが示されていたため、粉体の大量合成と、その焼結体のHIP処理による高密度化を試みた。本年度は主にチタン酸ストロンチウムについての検討を行ったが、HIP処理により試料が着色し、また高い透明性は得られなかった。後者の原因は、粉体中に含まれる凝集体の存在によると考えられる。今後、粉砕法について検討を行う必要があることが明らかとなった。 磁場中配向の検討では、磁気異方性の大きいニオブ酸ナトリウム、チタン酸ビスマス系の粉体とともに、磁気異方性の極めて小さなチタン酸バリウムについても、物質材料研究所の30T超協力磁石を用いて配向検討を行った。磁気異方性大の系については、粒子間相互作用の検討により容易に配向制御が可能となり、高い配向をもつ試料が得られるが、チタン酸バリウムでは、現在のところ高い配向性は得られていない。さらなる検討が必要であると結論された。 反応焼結による配向制御を試みたところ、一部の条件では高い配向と高密度が両立可能であるが、再現性が悪く、高密度の得られない場合もあることが判明した。今後密度に及ぼす種々のパラメータの影響を解明する必要があると判断された。 以上の結果から、ナノ粒子配向透明セラミックスの実現には粉体特性、特に凝集体の制御を中心に詳細検討を行い,HIP処理による透明化を行う必要があると結論された。
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