2008 Fiscal Year Annual Research Report
環境調和型電子デバイス配線接合界面形成機構解析とその最適化
Project/Area Number |
18206076
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 康夫 Osaka University, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (80144434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野城 清 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (40029335)
前田 将克 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助教 (00263327)
松坂 壮太 千葉大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30334171)
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Keywords | 環境調和 / パワーデバイス / インターコネクション / 化合物半導体 / 炭化珪素 / 窒化ガリウム / 配線接合 / 反応拡散 |
Research Abstract |
ハイブリッドカーの駆動制御,風力発電制御に将来適用されると期待されている化合物半導体,炭化珪素(SiC),窒化ガリウム(GaN)の電極形成(インターコネクション形成)と,その周りの電気配線に適用される太線(アルミ太線ワイヤ,アルミリボン及び銅リード)実装の機構解析を行った. SiCインターコネクション形成に関しては,蒸着膜を形成しただけで熱処理なしにp型SiCに対してオーミック特性を発現する新たなコンタクト膜とその形成方法を開発することに成功した.このコンタクト膜は高周波マグネトロンスパッタ蒸着法により形成されたTi-Si-C三元系単一層薄膜で,アモルファス構造を有する.熱処理することによりさらにコンタクト抵抗が低減する膜組成と,逆にオーミック特性が失われる膜組成が存在することも明らかとなった. GaNインターコネクション形成に関しては,Ti-Si-C三元系膜蒸着後に熱処理を施すことにより非常に優れた特性を示す低抵抗オーミックコンタクトを形成することに成功した.また,GaNとTiの界面反応ではTi中のNの拡散が非常に早いため,TiN形成の潜伏期間が非常に長い.この問題を解決するためにGaNとTi蒸着膜の間にC膜を薄く形成する方法を新たに開発し,TiN形成を促進できることを実証した. 配線接合実装に関しては,Cu電極とCu配線材の間に非常に薄いSn膜を介在させることで外部加熱なしに超音波配線接合できることを明らかにした.また,軟質Alリボンの超音波接合を実施し,ワイヤボンディングの場合と異なり,荷重方向へのリボン材の変形が超音波印加を開始した早い段階で飽和する一方,凝着面積はリボン材の変形が進まなくなった後も拡大を続けることが明らかになった.
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