2008 Fiscal Year Annual Research Report
超高密度格子による高解像流体計算法の検証と実用化研究
Project/Area Number |
18206085
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中橋 和博 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (00207854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 紀佐 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40332514)
佐々木 大輔 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60507903)
大林 茂 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80183028)
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Keywords | 数値流体力学 / 高精度解法 / 航空機設計 |
Research Abstract |
本研究は、数値流体力学においての精度や工学的有用性を改善するために、高密度な格子を用いたり流体数値計算法の開発を目的としている。その具体的なアプローチとして、高密度な直交格子を用いる方法と、非構造格子で必要な箇所を細分化して高密度な格子にする方法の二つを採用している。 代表者が提案したBuilding-Cube Methodでは、計算領域をブロック化して個々のブロック内で高密度な等方直交格子を用いている。今年度は、前年度までに開発した非圧縮性流れソルバによりサイバーサイエンスセンターの新規高性能計算機SX-9を用いて大規模計算を実施し、そのベクトル演算および並列計算に関する高度化研究を進めた。その結果、ベクトル化率で99.7%、SX-9の1ノード16CPU並列で理想的な速度向上が得られ、本計算法の有意性を示した。その成果は国際会議等で発表している。一方、多ノードでの並列計算ではまだ演算速度の向上余地があり、計算精度でも定量的な一致には至っていない等、更なる改善点も明らかになった。精度改善では、その一つとしてImmersed Boundary法の導入を進めて壁境界での精度改善法を計るとともに、移動壁に対する計算法の検討と開発、空力音源の計算開発等を進めるとともに、工学的応用のための乱流モデルの検討と導入も行った。 既開発の非構造格子を用いたCFD手法においては、高密度な格子により翼型や航空機形状の最適化の研究を進め、現在進行中の旅客機MRJ開発に貢献するとともに、新たな高速旅客機形状の提案などを行った。また、応用研究としてヘリコプター周りの流れ解析や超音速旅客機のソニックブーム解析も新たに立ち上げ、工学的応用範囲の拡大を進めた。
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Research Products
(34 results)