2007 Fiscal Year Annual Research Report
荒天波浪中での浮体の強非線形流体・構造連成解析と波浪防災に関する先端的研究
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18206089
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
柏木 正 Kyushu University, 応用力学研究所, 教授 (00161026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
胡 長洪 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (20274532)
末吉 誠 九州大学, 応用力学研究所, 助教 (80380533)
谷澤 克治 (独)海上技術安全研究所, プロジェクト長 (70373420)
藤久保 昌彦 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30156848)
安澤 幸隆 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10191123)
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Keywords | CIP法 / MPS法 / 非線形境界要素法 / 強非線形流体問題 / 流体・構造連成問題 |
Research Abstract |
1)CIP法をベースとした水波と浮体の強非線形相互作用に関する数値計算法(RIAM-CMEN)における自由表面の解像度を上げるために,界面捕捉法としてTHINC(Tangent Hyperbola for Interface Capturing)法を導入した。この方法は,密度関数に関する移流方程式を保存形としているので,質量の保存は完全に満たされるが,それを数値計算によって確認した。またCIP法に関数変換を適用する従来の方法に比べ,水面の砕波や飛沫の解像度も向上していることを確認した。 2)RIAM-CMENの主要計算部分は,これまで非保存形の移流方程式に対するCIP法を用いていたが,この部分も保存形方程式の計算ができるように拡張した。ダム崩壊問題に適用することによって垂直壁面での衝撃圧の計算値がより実験値に近づくことを示した。 3)RIAM-CMENによる3次元計算および実験との比較による検証は,これまで数式船型である幅広のmodified Wigleyモデルを対象として行ってきたが,実際の任意船型に対して計算できるように,船体表面オフセットデータから,仮想粒子の配置による表示を行う方法を開発した。それを用いてS-175コンテナ船の波浪中大振幅動揺の計算を行った。 4)MPS法と時間領域非線形境界要素法とのハイブリッド計算法の開発研究を昨年度に引き続き行った。いくつかの問題点に関する検討を行っているが,劇的な改善と言えるほどの結果は得られていない。 5)流体・構造連成問題についても,昨年度に引き続き,孤立波が構造物に衝突した時の2次元振動問題について研究した。線形問題に対する解析解と数値計算結果との違いに理由を調べるのに多くの時間を費やしたが,ほぼ解決した。船体を弾性梁とみなした強非線形波浪中弾性応答の計算にも着手した。有限要素法との融合計算に関しては,計画より遅れているが,平成20年度に鋭意行う予定である。
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Research Products
(5 results)