2006 Fiscal Year Annual Research Report
アジア圏におけるバイオコールコプロダクションシステムの開発
Project/Area Number |
18206092
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平島 剛 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00175556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹木 圭子 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (30311525)
野中 壯泰 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60271102)
古山 隆 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90284546)
林 伸行 佐賀大学, 農学部, 教授 (50173018)
福嶋 正巳 北海道大学, 工学研究科, 助教授 (40344113)
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Keywords | アジア / バイオコール / MAP / 中空セラミック / 水熱処理 |
Research Abstract |
木質系バイオマスはハンマークラッシャーで-10mmに、低品位炭はジョークラッシャーとボールミルで-1mm以下に比較的容易に粉砕可能であった。オートクレープを用いた回分式熱水処理試験を行った結果、バイオマスは、240℃付近までの低温域でセルロースが急激に分解され発熱量が上昇した。それ以上の温度域では改質の程度が緩やかになるが、330℃以上になると脱水反応が急速に進み、それに伴って発熱量は再び急激な上昇を示した。約300℃で改質することにより、7000kcal/kg以上の発熱量を有する高品位な燃料に転換できる。それ以上の温度域ではさらに発熱最は上昇するが、投入するエネルギー、装置のコスト等を考えると有効とは言い難い。従って、300℃付近の温度域が最も効果的と考えられる。これら熱水改質の過程において、バイオマスは低品位炭に比べはるかに分解されやすいことがわかった。これらを混合改質すると、バイオマスから抽出された有機物が低品位炭に一部吸着される現象が認められた。また、アルカリを添加することで、分解開始温度が低温側ヘシフトし分解されやすくなることもわかった。連続式熱水処理装置を用いた改質試験では、スラリー濃度10%で良好な流動性を示し連続改質が可能であることがわかった。それ以上の濃度では流動性が低下し、連続改質が困難になることがわかった。連続試験で得られる産物性状は、回分試験の実験をもとに予想可能であることを明らかにした。改質液には、還元能を有する多価フェノール類が多く含まれ、有害な6価クロムを3価クロムに還元でき、環境浄化剤として活用可能であること、燃焼後の灰には有用な高強度中空セラミックスが含まれ、湿式分級、サイクロン、MGSの組み合わせによるプロセスを構築することで、効率よく回収できることを明らかにした。
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Research Products
(24 results)