2006 Fiscal Year Annual Research Report
水底表層ガスハイドレートの物性とその再生可能性の解明
Project/Area Number |
18206099
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
庄子 仁 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 教授 (50201562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 信夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (20108187)
八久保 晶弘 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 助教授 (50312450)
南 尚嗣 北見工業大学, 機器分析センター, 助教授 (40241426)
百武 欣二 北見工業大学, 技術部・技術員 (80374784)
布川 裕 北見工業大学, 技術部・技術員 (70400083)
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Keywords | メタンハイドレート / ガスハイドレート / 海底堆積物コア / オホーツク海 / バイカル湖 / 海洋調査 / 重力コアラー / 海底探査 |
Research Abstract |
本研究は、バイカル湖とオホーツク海サハリン沖の水底表層部に産するガスハイドレートについて、その結晶構造や水和数などの基礎物性および堆積物中の組織等の形態を明らかにし、両者の違いを比較検討した上で表層ハイドレートが再生するための条件および再生過程を理解しようとするものである。ハイドレートの成長速度は、その結晶構造、フリーガスの有無、堆積物粒子の種類、可溶性不純物の種類および濃度、温度・圧力条件、過飽和度および過冷却度等に依存する。また、成長速度の高低が水和数の値や混合ガスの分別の強弱を左右する可能性もある。速い成長速度は、再生の容易さを意味するばかりでなく、表層部における湧出ガス固定化に対する高能率化にも関係する。本研究では、表層型ハイドレートの再生可能性という視点から、ハイドレート生成機構とそれが周辺環境に及ぼす影響を解明することを目指している。研究初年度は、人工/天然ガスハイドレート試料およびバイカル湖とオホーツク海で採取された堆積物コア試料について種々の基礎物性情報を取得するための測定解析を行った。得られた主要な成果を、以下に記す。 ・ガスハイドレートの水和数は、その結晶の成長条件に依存する。 ・間隙水試料には、海水(湖水)およびハイドレート融水が混入しているが、その影響分離は可能である。 ・オホーツク海とバイカル湖のメタンはバクテリア起源であるが、バイカル湖の場合、熱起源のものも混在する。 ・バイカル湖のガスハイドレートについて、クラスレート構造I型とII型が同一コア中に発見された。 ・天然の空気ハイドレート(グリーンランド氷床)の電顕観察から、空隙を多く含む微細構造が明らかになった。
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Research Products
(18 results)