2007 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナにおける形態形成と耐病性のクロストークに関する分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
18207003
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
田坂 昌生 Nara Institute of Science and Technology, バイオサイエンス研究科, 教授 (90179680)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相田 光宏 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (90311787)
|
Keywords | シロイヌナズナ / 茎頂分裂組織 / UNI / CC-NB-LRR / サイトカイニン / サリチル酸 |
Research Abstract |
シロイヌナズナの地上部の形態異常を引き起こす半優性のuni-1D変異株の原因遺伝子は、耐病性反応における信号伝達の初期過程で重要な機能を持つ新規のCC-NB-LRRタンパク質をコードしていた。本研究は、この遺伝子を中心に植物の体作りと耐病性のクロストークを分子レベルで解明する事を目的とする。本年度は次の点を明らかにした。 1,uni-1D変異株におけるサイトカイニン経路の解析;uni-1D変異体でサイトカイニン量が恒常的に増加している。これが、形態異常の原因かどうか明らかにする為、uni-1Dにエストロゲンで誘導できるCKX(サイトカイニン分解酵素)遺伝子を導入した。その結果、芽生えでこの酵素を誘導すると子葉の脇を含めて異所的な脇芽の過剰生産が完全に押さえられた。これはサイトカイニンの上昇が腋芽分裂組織の異常形成に関与する事を示している。また、別のCC-NB-LRRが活性化された変異でも同様の異常が見られる事を明らかにし、耐病性と形態形成の相関に一般性が見られる事を明らかにした。 2,uni-1D変異株のサプレサーの単離;uni-1D変異をサプレッスする新奇の変異株を多数単離した。その多くは、uni-1D遺伝子内に新たな変異が入り機能が失われたものであった。しかし、いくつかのこの遺伝子以外の変異により表現型が回復した新奇の変異も見つかり、それらの原因遺伝子の同定を開始すると共に、それらの単独変異株の性質の解析を始めた。
|
Research Products
(5 results)