2006 Fiscal Year Annual Research Report
SAILタンパク質を用いる全自動化NMR構造システムの開発
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18207007
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
PETER GUENTERT 独立行政法人理化学研究所, NMR構造解析方法論研究チーム, チームリーダー (20392110)
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Keywords | SAIL法 / NMRデータの自動帰属 / 構造計算 |
Research Abstract |
申請者らが開発を進めている完全自動構造解析手法(FLYAプログラム)と立体整列同位体標識法(SAIL法)は、NMRを用いた溶液タンパク質構造決定における効率性、信頼性を高め、その適応範囲を飛躍的に拡大することができる。FLYAは、多次元NMRスペクトルデータから、人手を介さずに自動的に、タンパク質の立体構造を決定するように設計されたプログラムである。SAIL法は、化学および酵素学的合成法によって、基本的に同一炭素上に1つの水素のみが結合するように、アミノ酸に重水素を導入し、タンパク質を調製する方法である。SAIL法は、スペクトルをより単純化させつつ、かつ最大の構造情報を得ることができる。SAIL法では、帰属に必要な主鎖・側鎖の共有結合情報を保持したまま、シグナルの重なりを軽減し、立体特異的帰属の曖昧さを除き、スピン拡散を軽減させ、3-7倍のS/N比を実現させている。こうして、巨大タンパク質でもこれまで以上に鋭敏なスペクトルを得ることができ、小さいタンパク質にはより短い測定時間でのデータ収集が可能となる。SAILタンパク質から得られる、少ないシグナル数、鋭敏でかつ強い強度のスペクトルは、自動シグナル識別や自動帰属にも高い信頼性で適応することができる。また、スピン拡散の減少によって、NOEをより定量的に解析することも可能となる。SAIL-FLYAシステムは、これらの特徴を生かすことで、20kDaを超えるタンパク質のNMR自動構造決定を可能にした。2006年度には、これらの最初の詳細な報告として、SAIL法はNature誌の「Article」記事に、FLYAアルゴリズムはJ.Am.Chem.Soc.誌にそれぞれ掲載された。また、SAIL-FLYA法のさらなる改良を進めるために、新たに3種類の異なったSAILタンパク質を調製し、NMRスペクトルデータを収集した。
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[Journal Article] Optimal isotope labelling for NMR protein structure determinations2006
Author(s)
Kainosho, M., Torizawa, T., Iwashita, Y., Terauchi, T., Ono, A., M., Gontert, P.
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Journal Title
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