2007 Fiscal Year Annual Research Report
知識・技術・情報の地域・空間統合によるFC型農業経営の創出と新農業経営理論の解明
Project/Area Number |
18208020
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
門間 敏幸 Tokyo University of Agriculture, 国際食料情報学部, 教授 (30318175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 房雄 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30221774)
小澤 亙 山形大学, 農学部, 准教授 (70211141)
堀田 和彦 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (00192740)
佐藤 和憲 (独)農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター, チーム長 (80355601)
後藤 一寿 (独)農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, 研究員 (70370616)
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Keywords | フランチャイズ / 農業経営理論 / ナレッジマネジメント / 組織間関係論 / 技術革新 / 取引費用 / 依存関係 / ネットワーク |
Research Abstract |
本年度の主要な研究成果として特筆すべき点は、日本農業経営学会の2007年度のシンポジウム課題として「企業的農業経営のビジネスモデルと農業経営学の新たな挑戦」が取り上げられ、研究代表者の司会のもと、共同研究者である杉本教授が成果の報告を行うとともに、本研究で研究対象とした3つの企業的農業経営者がその経営の取り組みを報告した。その結果、我々が問題提起した農業経営研究におけるフランチャイズ型、もしくはネットワーク型農業経営組織の分析の重要性が多くの学会員に認識された。 また、本年度は新たなフランチャイズ型の農業経営組織の事例として、茨城白菜栽培組合、東京都農業体験農園、福岡県大木町種菌センター、鶏卵生産の緑の農園を全員で調査し、その特徴を解明した。また、来年度に2年間の研究成果(中間成果)を公開することを意思決定した。 本年度は、それぞれの調査事例を研究参加者がより詳細に分析するとともに、研究代表者が、全ての調査事例を共通に評価することができる、分析のフレームを提起した。その内容は、次の通りである。まず、第1の接近は、ネットワーク型農業経営組織における市場と組織の選択を主として経済学的な取引費用の視点から評価するアプローチである。第2のアプローチは、ネットワーク型組織における組織間の関係を主として中核組織と参加組織における資源の依存関係から解明するものである。第3のアプローチは、組織間のコミュニケーションと問題の調整方法、ならびに技術革新の実現と普及方法である。これらの3つの分析フレームを用いることによって、ネットワーク型農業経営組織の特徴は良好に評価できることをこれまでの調査事例の分析を通して明らかにした。
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Research Products
(15 results)