2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18209001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川端 猛夫 Kyoto University, 化学研究所, 教授 (50214680)
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Keywords | 求核触媒 / アシル化 / 無保護糖 / リン酸化 / 硫酸化 / ポリオール / 糖 / グルクース |
Research Abstract |
多官能基性化合物への位置選択的な置換基導入は次世代の合成目標のひとつで、例えば糖類への位置選択的な保護基導入は多糖類の合成や天然物の全合成、コンビナトリアルライブラリー構築の鍵となるステップで、通常は保護-脱保護の操作を駆使して行なわれる。本研究ではこのような分子変換を一段階で行う触媒的方法の開発を目的としている。多官能基性化合物として1つの1級水酸基と3つの2級水酸基を分子内に持つ無保護単糖類を選び、不斉求核触媒を用いる位置選択的アシル化を行なった。分子認識能のない触媒(4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)など)では最も反応性の高い6位1級水酸基が主にアシル化されるが、選択性は低く全体としてはランダムなアシル化が進行する。一方、我々が開発した糖認識部としてトリプトファン構造を持つC2-対称性不斉求核触媒を用いて無保護グルコースの位置選択的アシル化を検討した結果、6位1級水酸基に優先して4位2級水酸基のアシル化が最高99%の位置および官能基選択性を伴って進行した。同化合物は本触媒により一段階98%収率で得られるが、従来の保護-脱保護法では5工程を要し、総収率46%である。本年度はこの位置選択的アシル化を種々の単糖、2糖について検討し、scope and limitaionを明らかにした。また通常のアセチル化などの単純アシル化に加えて、シンナモイル化、ガロイル化などの生理活性配糖体に多く見られる官能基を持つアシル基の位置選択的導入を行った。また、アミノ酸をアシル化剤として用い、糖-アミノ酸ハイブリッドの位置選択的合成を行った。
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Research Products
(5 results)