2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18209013
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
宮田 真人 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 教授 (50209912)
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Keywords | マイコプラズマ / 滑走運動 / 細胞接着 / 合成遺伝子 / 超分子構造 / 力測定 / 細胞骨格 / シアル酸化合物 |
Research Abstract |
もっとも速い速度で運動する,マイコプラズマ=モービレ(Mycoplasma mobile)と,ヒト病原菌であるマイコプラズマ=ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)について研究を行い,以下の成果を得た(それぞれ(1-7)(7-8)に該当).(1)本研究で見いだした,滑走に直接関係するタンパク質の遺伝子の多くを化学合成した.それにより,大腸菌を用いて組み換えタンパク質を合成することが可能になった.(2)組み換えタンパク質を用いて,これまでに本研究で取得した,滑走を特異的に阻害する多数の抗体の標的部位を明らかにした.(3)滑走装置においてギアとして働いているタンパク質,Gli521をネガティブ染色電子顕微鏡法で観察することにより,高解像度のイメージを得た.(4)滑走装置を菌体から遊離し,単離することに成功した.(5)滑走時のあしの数を減らし,菌体の動きから一本のあしの動きを観察することに成功した.(6)単離したあしタンパク質のシアル酸結合活性を,原子間力顕微鏡を用いて測定した.(7)16種類の合成シアル酸化合物を用いて,滑走における直接の結合対象の化学構造を明らかにした.(8)滑走装置を支える細胞骨格を観察する方法を改善し,これまで見つかっていなかった詳細な構造と,新たな構成タンパク質を発見した.
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