2008 Fiscal Year Annual Research Report
ケモカインによるCTL誘導・維持免疫プラットフォームの形成制御機序の解析
Project/Area Number |
18209016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松島 綱治 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 教授 (50222427)
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Keywords | ケモカイン / CTL / 誘導 / 免疫記憶の維持 / 免疫応答の場 / 次世代DNAシークエンサー / トランスクリプトーム解析 |
Research Abstract |
反復感染応答における二次memory CTLと一次memory CTL挙動の解析 T細胞受容体トランスジェニックマウス細胞(OT-I)を用いて同一感染因子(LM-OVA)の反復感染応答におけるCTL細胞群の消長を検討した。コンジェニックマーカーを用いることにより、同一個体内で、抗原経験回数が異なるメモリーCTLを同時に追跡、比較できるモデルを作成した。三次メモリーCTLと一次メモリーCTLを競合的に次感染応答させた場合には、事前の存在比率が100: 1という圧倒的に三次メモリーCTLが多い状況でも、次感染応答では一次メモリーCTL由来のエフェクターCTLが主体を形成し、特にリンパ節と脾臓といった二次リンパ組織に多く集積が認められた。ある特定の抗原に対応する抗原特異的CTL集団に着目した場合、メモリー期のみならず、エフェクター期から、抗原経験回数が異なるCTL群が、生体内で異なる分布を示していて、個体レベルでは抗原特異的CTL集団の維持に働いていることを明らかにした。 5'-SAGE法を用いた抗原特異的CTLのepigenetical Signitureの確立 5'-SAGE法により幾つかの細胞種について転写開始点及び発現量について検討しエピジェネティック作用との関連性を検討する。具体的には、0VAをモデル抗原として、TCR Tg(OT-I)実験系で、Na1ve CD8陽性T細胞(CD44^<low>)一次メモリー、二次メモリーを単離し、ライブラリーを作製後、数万の転写産物(タグ)を解析した。次世代DNAシークエンサーを用いた5'端トランスクリプトーム解析について論文発表を行った。
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